クラウドとは
クラウドとは、サーバーやデータの保存場所といったコンピューターの機能を、自分で機械を持たずにインターネット越しに必要なぶんだけ借りて使う仕組みのことです。手元のパソコンやスマホの中ではなく、事業者の大きなデータセンターにある計算資源を、使った分だけ料金を払って利用します。重いAI処理を自前の設備なしで動かせる、いわば現代のITの土台です。
自前で持たずに“借りる”という発想
クラウドの便利さは、設備を“所有”せずに“利用”する点にあります。使いたいときにすぐ使え、使った分だけ支払い、必要に応じて量を増減できるのが特徴です。急にアクセスが増えても、借りる計算力を一時的に増やして対応できます。自社でサーバーを買いそろえると、調達に時間もお金もかかり、使わない時期は無駄になりがち。クラウドなら、こうした負担を大きく減らせるでしょう。
AIを支える土台としてのクラウド
生成AIや機械学習を動かすには、大量のデータを処理する膨大な計算力が欠かせません。それを1社ですべてそろえるのは難しく、多くのAIはクラウド上の大規模なコンピューター群で動いています。私たちが使うChatGPTのようなサービスも、裏側は事業者のデータセンターが支えています。Azure OpenAI Serviceのように、AIそのものをクラウド経由で企業に届ける形も広がってきました。
Topic“雲”という名前は図の描き方から来た
クラウドは英語で「雲」を意味します。この名前は、コンピューターのネットワーク図で、インターネットを雲の絵で描く昔からの習慣に由来します。雲が空の向こうを隠すように、利用者からは中の複雑な仕組みが見えなくても構いません。データを預けて受け取れれば、内部の機械がどう動くかは気にせず使える、という感覚が名前に表れています。
クラウドに関するよくある質問
- クラウドに預けたデータは、事業者が守ってくれるのですか?
- 守る範囲が分かれています。AWSはこれを責任共有モデルと呼び、データセンターの物理的な安全やハードウェア、仮想化の層までを自社の責任、その上で動かすOSの更新やアプリケーション、データの管理と暗号化、誰にアクセスを許すかの設定は利用者の責任としています。契約すれば安全になるのではなく、設定を誤れば漏えいは起こりえます。
- データを日本国内に置いたままにできますか?
- できます。クラウドにはリージョンという地域の単位があり、Microsoftは、すべてのリージョンがデータの所在地の境界となる地域の中に含まれるため、所在地の要件があるならその地域内のリージョンを選ぶことが重要だと説明しています。リージョンを決めるときは、この所在地に加えて、利用者との距離からくる応答の速さと、障害に備えた冗長化の選択肢もあわせて見ることになります。