GeminiのスキルとGemの違い CanvasやDeep Researchがまだ使えない点に注意
Gemに保存した指示は、スキルになるといつものチャットから呼び出して重ねて使えます。
ただ、CanvasやDeep Researchとはまだ一緒に使えません。
手持ちのGemのうち、どれから試すと安心でしょうか?
毎回の指示をGeminiのGemに保存している人にとって、スキルへの切り替えで気になるのは、今の仕事が同じ手順で続けられるかではないでしょうか。
GeminiのスキルとGemはどちらも指示を保存して繰り返し使う機能ですが、スキルは通常のチャットで呼び出せる一方で、CanvasやDeep Researchなど一部のツールとはまだ一緒に使えません。
この違いを項目ごとに比べていくと、どのGemから先にスキルで試し、どのGemは今の手順を残しておくかを決めやすくなります。
GeminiのスキルとGemの違いは、指示を使う場所と重ね方
GeminiのスキルとGemは、どちらも繰り返し使うカスタム指示(Geminiへの頼み方をあらかじめ書いた文章)を保存する機能で、違いは保存した指示をどこで使い、いくつ重ねられるかにあります。
Gemは一覧(マイGem)から目的のGemを選び、そのGemとのチャットで仕事を進めます。
これに対してスキルは、いつものチャットに「/」とスキルの名前を入力して呼び出すため、画面を切り替える必要がありません。
作り方にも幅があり、Gemは名前とカスタム指示、参照させる資料(知識のファイル)を入力して保存しますが、スキルはチャットでGeminiに頼んで作らせる方法や、テンプレートを直す方法も選べます。
呼び出し方やファイルの扱いを比べる(2026年10月11日時点)
| 比較する項目 | Gem | スキル |
|---|---|---|
| 使う場所 | Gemごとの画面 | 通常のチャット |
| 呼び出し方 | 一覧から選ぶ | 「/」で指定 自動でも使う |
| 指示の重ね方 | Gemごとに切替 | 複数を併用 |
| 作り方 | 名前と指示を入力 | チャットで依頼も可 |
| 一部のツール | 既定で使える | 多くが未対応 |
| 参照ファイル | 端末・ドライブ | テキスト・PDF 画像 |
| 共有 | できる | 追加の予定 |
| 会話の履歴 | Gemごとの一覧 | 通常の履歴 |
この表の中で日々の使い勝手に直接かかわるのが、複数の指示を使う仕事の進め方です。
Googleは文体のスキルとブランドガイドラインのスキルを組み合わせる例を挙げており、同じチャットの中で指示を重ねられるので、Gemを行き来して結果を貼り直す手間が減ります。
スキルのもう1つの特徴が、Geminiが入力の内容に関連すると判断したスキルを自動で使う動きです。
ただし、自動で使われるのはオンにしているスキルだけで、関連するかどうかはスキルの名前と説明から判断されます。
そのため、説明が一般的すぎるスキルは必要な場面で使われないことがあり、使わせたい指示は「/」で指定し、回答への反映も確かめると、自動選択の結果に頼らず検証できます。
なお、呼び出しの記号は「@」へ変わる予定と案内されているので、画面に出る候補の表示に合わせて選びましょう。英語の画面や資料では、Gemは「Gems」、スキルは「skills」と表記されます。
GeminiのスキルはCanvasやDeep Researchにまだ対応していない
Geminiのスキルは、Gemで使えていた既定のツールのほとんどにまだ対応していません。
2026年10月11日時点のGoogle公式ヘルプが、スキルと一緒に使えないものとして挙げているのは次の5つです。
Canvas
文書やコードを画面上で作り込むGem
Deep Research
調べものを複数ページのレポートにまとめるGem
動画の作成
動画を作らせているGem
音楽の作成
音楽を作らせているGem
ガイド付き学習
段階を追って学習を進めるGem
出典: Google公式ヘルプ「Gemからスキルへの移行について」
ここで案内されているのはスキルと一緒には使えないという制限で、CanvasやDeep Researchという機能そのものの終了ではありません。
一方で、Workspaceアプリなど、Geminiにつないだ接続済みアプリはスキルと組み合わせて使えると説明されています。
注意指示が移っても、同じ作業ができるとは限らない
Gemの指示文がスキルへ引き継がれても、そのGemが頼っていたツールまで一緒に使えるわけではありません。Canvasで文書を仕上げたりDeep Researchで調査したりするGemは、ツールを使う工程も見直しましょう。
未対応のツールに頼るGemは、今の手順を残す
これらのツールがいつスキルに対応するかは、2026年10月11日時点の公式ヘルプに示されていません。
そのため、これらのツールを使うGemはGemが使える間は今の手順のまま続け、スキルへの切り替えを急がないのが安全です。
ただし、個人のアカウントではGemのサポート自体が2026年11月に終わる予定なので、待つ間に代わりの経路を用意しておく必要があります。
その経路として私たちがおすすめしたいのは、通常のチャットでそのツールを選べる場合に、Gemに入れていた指示文をそのまま渡して試しておくことです。
これは公式が示した手順ではなく、同じ結果になる保証もないため、普段の仕事で使う入力を1つ流して、出力の形が保てるかを自分の目で確かめておきましょう。
Gemのファイル・共有・チャット履歴は、スキルでどう変わるか
Gemからスキルへ移る際は、2026年10月11日時点の資料の形式・更新方法・共有・履歴表示の違いも確かめます。
指示文が移っても資料を同じ使い方で再利用できるとは限らないため、使っているGemに当てはまるものから確認しましょう。
資料の形式と、更新のしかた
スキルには、テキスト・PDF・画像のファイルを指示と一緒にアップロードできます。
一方で、Wordのdocx・docやExcelのxlsxはスキルにアップロードできる形式の対象外とされ、GitHubのファイルにも現時点では対応していません。
WordやExcelの資料を先に移すなら、PDFやテキストとして保存し直す方法を試し、表や注記が欠けていないかを原本と見比べてから使いましょう。
出典: Google公式ヘルプ「Geminiアプリ向けのスキルを作成して管理する」
形式に加えて資料を更新するしかたも変わり、GemはGoogleドライブから追加したファイルの最新版を参照するため、ファイルを直せばGemにも反映される仕組みです。
これに対して、スキルに入れたファイルを更新するには、スキル全体をファイルごとアップロードし直す必要があります。
出典: Google公式ヘルプ「GeminiアプリでGemを使用する」
料金表や社内の手順書のように頻繁に書き換える資料を参照するGemでは、追加機能の提供予定とGemの終了時期を合わせて確認し、終了までに更新を続けられる手順を決めておきましょう。
共有とドライブ連携はこれから、履歴は通常の一覧へ
そのGoogleドライブからのファイル追加に加え、Gemini Notebookのノートブックの追加と、他のユーザーとの共有は、スキルでは「今後数週間」で加わる予定と案内されている段階です。
今のスキルでできる
追加が予告されている
Gemはすでに特定のユーザーやリンクで共有できるため、チームで同じGemを使っている場合は、スキルで共有相手が使えるかを試しましょう。
この確認とGemの終了時期を照合し、終了までにチームで使う方法を決めておきます。
なお、追加予定に挙がっているGemini Notebookは旧NotebookLMの新しい名称で、名前が変わった経緯はGemini NotebookとNotebookLMの違いで確かめられます。
過去のチャットの探し方も変わり、GemにはそのGemとの最近のチャットをまとめた専用のページがありますが、スキルにはありません。
スキルを使ったチャットは通常の履歴に他のチャットと並ぶので、後で見返す仕事はどのチャットで行ったかを控えておくと探しやすくなります。
どのGemから先にスキルで試し、どれを後に回すか
先にスキルで試すのは、指示文だけで仕事が完結しているGemです。
文章の文体をそろえる、決まった形式の会議アジェンダを作るといったGemは、ツールや資料に頼らない分、スキルに替えた時の違いを指示の効き方だけで比べられます。
反対に、次のどれかに当てはまるGemは後に回し、Gemが使える間はGemのまま使うほうが手戻りを減らせます。
- CanvasやDeep Researchなど、スキルに未対応のツールを使っている
- Googleドライブの資料を参照し、内容を頻繁に更新している
- ほかの人と共有して使っている
- Word・ExcelやGitHubのファイルを資料にしている
手持ちのGemを思い浮かべた時に、この中の1つにも当てはまらないGemが最初の候補になります。
期限はアカウントの種類で分かれる
後に回せる期間はアカウントの種類で違い、Gemのサポート終了は個人のアカウントが2026年11月、Workspaceの業務用(Business・Enterprise)と非営利が2027年3月、教育が2027年6月と案内されています。
ただし、Workspaceの会社管理アカウントに個人向けの11月を当てはめるのは避けましょう。
Workspace向けの資料では、11月17日はGemが設定の画面へ移る日で、その後も作成・編集・使用は続けられ、業務用で使えなくなるのは2027年3月1日より前ではないとされています。
また、Workspaceの自動移行ではGemが無効な下書きのスキルとして作られ、作成者が内容を確かめて有効にする流れが予告されています。
GeminiアプリのスキルとWorkspaceアプリのスキルは同期しないことも含め、会社のGemは管理者の案内に沿って進めてください。
出典: Google Workspace管理者ヘルプ「Gemからスキルへの移行について」
こうした会社のアカウントでの日程と、Workspace Studioのフローを直す手順は、Google WorkspaceのGem終了とスキル移行の準備で確かめられます。
個人のアカウントでも、Gemは対応するファイルとともにスキルへ自動で移行される予定なので、全部を手作業で移す必要はありません。
終了時期の詳しい区分と、資料付きのGemを先に作り直す手順は、GeminiのGem終了とスキルへの自動移行で確かめられます。
一方、Gemとの過去のチャットが移行後にどう扱われるかは、2026年10月11日時点の移行ヘルプに説明がありません。
そのため、見返す予定のある出力は、Gemが使えるうちに手元へ保存しておきましょう。
指示とツールを分けて、同じ入力で比べる
試す時は元のGemを消さずに残し、指示の効き方と、ツールを使える範囲を別々に確かめると、どこで差が出たのかを切り分けやすくなります。
指示だけを先に試すなら、設定のスキルのページで「手動で作成」を選び、Gemの名前・説明・カスタム指示を写して「作成」を押すと、指示を保存できます。
スキルの利用にGoogle AIのサブスクリプション(有料の契約)は必須ではないものの、18歳以上・個人のGoogleアカウント・アクティビティの保存がオンという条件があり、段階的な提供のため画面にまだ表示されないこともあります。
この作成から呼び出しまでの画面の手順はGeminiのスキルの使い方で、無料で使う時の条件はGeminiのスキルは無料でも使えるかで確かめられます。
比べる時は、元のGemとスキルに同じ入力を渡し、見出しの順序や文体といった出力の形、資料の内容を使えているか、分からない点をどう扱ったかを見ます。
この進め方は生成AIのモデルを切り替える前の品質テストと同じ考え方で、あちらはモデルを替える場合の手順ですが、今回は指示の渡し方だけを替えて比べる点が違います。
結果がそろわない時に見直したいのが、スキルの説明や指示文に、使う場面と、情報が足りない時の扱いが書かれているかどうかです。
指示の曖昧さが的外れな回答を招く型は、ハルシネーションを起こすプロンプトの典型パターンで書き換えの例と一緒に確かめられます。
よくある質問
QGeminiのスキルとGemの一番大きな違いは何ですか?
AGeminiのスキルとGemの一番大きな違いは、保存した指示を使う場所です。Gemは一覧から選んで専用の画面で使い、スキルは通常のチャットで「/」から呼び出して複数を重ねられます。
QGeminiのスキルでできないことは何ですか?
A2026年10月11日時点で、GeminiのスキルはGemで使える既定のツールのほとんどに対応しておらず、公式ヘルプは動画の作成・音楽の作成・Canvas・Deep Research・ガイド付き学習の5つを挙げています。共有やGoogleドライブからのファイル追加も、これから加わる予定の段階です。
QCanvasやDeep Researchは使えなくなるのですか?
ACanvasやDeep Researchという機能が終了するという案内ではなく、スキルと一緒には使えないという制限です。これらを使うGemは、Gemが使える間は今の手順を残しておきましょう。
QGemはいつまで使えますか?
AGemのサポート終了は、個人のGoogleアカウントが2026年11月、Workspaceの業務用と非営利が2027年3月、教育が2027年6月と案内されています。個人向けの具体的な日付は、移行ヘルプでは月までの表記です。
Q作ったGemは自分でスキルに作り直す必要がありますか?
AGemは対応するファイルとともにスキルへ自動で移行される予定なので、全部を作り直す必要はありません。早く試したいGemだけ、名前・説明・カスタム指示を写して手動で作成できます。
QWordやExcelのファイルはスキルで使えますか?
Aスキルにアップロードできるのはテキスト・PDF・画像などで、Wordのdocx・docやExcelのxlsxは対象外です。使う場合はPDFやテキストへ保存し直し、内容が欠けていないかを原本と見比べます。
QスキルはGemと同じように共有できますか?
Aスキルの共有は、2026年10月11日時点では「今後数週間」で加わる予定と案内されている段階です。共有して使っているGemは、Gemの終了時期も確かめながら、スキルで共有相手が使えるかを試して切り替えます。
手持ちのGemを1つ選び、指示とツールを別々に確かめる
GeminiのスキルとGemの違いとは、保存した指示を専用の画面で使うか、通常のチャットで呼び出して重ねるかという使い方の差のことです。
指示の使い方は身軽になる一方で、CanvasやDeep Researchなどのツール、ドライブの資料、共有はまだ同じようには使えないので、切り替える順番はGemごとに決めることになります。
要点最初の1件は、指示だけで完結するGemから
今日できるのは、仕事で使うGemを1つ選び、指示だけをスキルに写して同じ入力で比べることです。未対応のツールや共有に頼るGemは、Gemが使える間は残し、終了までに代わりの手順を決めておきましょう。