Runway(ランウェイ)とは

Runwayとは、文章や画像から動画を作ったり、手持ちの動画を言葉の指示で作り変えたりできる、動画生成AIのサービスです。開発しているのは米国の同名の会社で、Webブラウザのほか、iPhoneとAndroidのアプリでも使えます。

作る、直す、会話で1本に仕上げる

中心にあるのは、Runwayが自社で開発するAIです。代表は、文章や画像から動画を作るGen-4.5(2025年12月1日公開)と、撮ってある動画を直すAleph 2.0(2026年5月21日公開)の2つ。

Aleph 2.0は、商品を色違いに差し替える、背景を別の場所に変えるといった直しを、最長30秒のフルHDの動画に対して行えます。頼んだ部分だけを変えて、残りは元の映像のまま保つ。それがRunwayの説明です。

2026年5月13日に加わったRunway Agentは、作りたい動画を会話で伝えると構成の案を出し、複数の場面とナレーション、音楽までそろえて1本に組み立てます。最後の調整は、編集画面で人が行う流れです。

使えるのは自社のAIだけではありません。料金ページには、Kling 3.0、Nano Banana Pro、Seedanceといった他社のAIも並んでいて、同じ画面で選べます(2026年10月時点)。

作った動画は、仕事で使える?

Runwayのヘルプは、作った動画は利用者のもので、商用利用にも制限をかけないと説明しています。商品の広告、SNSへの投稿、収益を得ているYouTubeの動画などが、その例です。

では、気をつける点はないのでしょうか。利用規約には、導入の前に知っておきたい条件が3つあります。

  • 入力した素材と作った動画は、RunwayのAIの学習や改善に使われる場合がある
  • 同じような動画が、ほかの利用者にも出てくる場合がある
  • 動画の利用は利用者の責任で、作った動画が原因でRunway側に損害や費用が生じたときは、利用者が補う

1つ目は、契約の形しだいで変わる条件です。法人向けプランの案内には、「お客様のデータでは学習しない」と書かれています。自社の商品写真やブランドの素材を入れるなら、どちらの契約で使うのかを先に決めておきたいところです。

料金は、月約15ドルのStandardプランで625クレジット(動画づくりに使うポイント)が付き、Gen-4.5の動画なら約52秒分にあたります(2026年10月時点)。月約15ドルで作れるのは1分弱。まずは企画の案出しや短い素材づくりから試すのが現実的でしょう。

学習に使った素材をめぐって、裁判が続いている

AIの学習に使った素材をめぐっては、米国で裁判が続いています。

1つは、イラストレーターらが2023年に起こした集団訴訟です。作品を無断で画像生成AIの学習に使われたとしてStability AIなどを訴えたもので、同年11月にRunwayも被告に加えられました。

もう1つは、YouTubeに動画を投稿する制作者が2026年2月に起こした集団訴訟です。YouTubeの保護の仕組みをすり抜けて動画を集め、学習に使ったと主張しています。

後者についてRunwayは、訴えを退けるよう裁判所に求めました。2026年10月上旬の時点で判断は出ておらず、前者の審理も続いています。どちらも原告の主張の段階で、裁判所が認めたものではありません。

日本でも、東京に拠点を置いた

2026年5月、Runwayは東京に日本本社となるオフィスを開き、初期投資として約4,000万ドルを投じると発表しました。日本は、法人と個人のどちらの利用でも同社で3番目に大きい市場だといいます。

利用企業として名前が挙がっているのは、ヤマハ、ソフトバンク、NHNです。同年6月にはMIXIとの提携も発表されました。

発表によると、以前なら21日かかっていたゲーム「モンスターストライク」(繁体字中国語版)の動画制作が、社内だけで3日で終わったそうです。

映像の道具から、世界をまねるAIへ

Runwayは、画像の生成AIにも早くから関わってきました。Stable Diffusionは、ミュンヘン大学の研究グループが、Stability AIとRunwayの協力を得て公開したものです。もとになった2022年の論文(潜在拡散モデル)にも、Runwayの研究者が著者の1人として加わっていました。

では、同社はこの先どこへ向かうのでしょうか。掲げているのは世界モデルです。2025年12月11日には、現実の世界の動きを映像としてその場で作り出す「GWM-1」を発表しました。ロボットに動きを教える練習を、実物ではなく映像の中で重ねる、といった使い道が想定されています。

Topic始まりは大学での修了制作、たとえは「絵の具のチューブ」

Runwayが最初に発表されたのは2018年5月で、ChatGPTの公開(2022年11月)より4年以上前のことです。創業者の1人のクリストバル・バレンズエラ氏が、ニューヨーク大学での修了制作として作りました。当時の発表文で同氏は、AIを「新しい絵の具のチューブ」にたとえています。19世紀に持ち運べるチューブ入りの絵の具が発明されると、画家はアトリエの外で描けるようになり、それが印象派につながった、という話を引いたものです。専門の技術者でなくてもAIを表現の道具にできるようにしたい、というねらいでした。最初の試用者は、約200人。

Runwayに関するよくある質問

Runwayで作った動画に、「Runwayで作成」といった表記は必要ですか?
必要ありません。Runwayのヘルプは、作った動画を公開するときにRunwayの名前を出す決まりはないと説明しています。名前やタグを付けて紹介するかどうかは、利用者が決められます。
無料でも使えますか?
使えます。無料プランでは、登録時に125クレジットが1回だけ付き、期限はありません。毎月の補充はなく、試せるのは一部のAIに限られます(2026年10月時点)。
ふだん使っている動画編集ソフトの中でも使えますか?
Adobe Premiere ProとAfter Effects、DaVinci Resolveには、Runwayを呼び出せるプラグインが2026年9月に公開されました。編集中の画面を離れずに、動画の生成や手直しができます。使うには、Runwayの有料プランの契約が要ります。

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