Agentic Resource Discovery(エージェンティック・リソース・ディスカバリー)とは

Agentic Resource Discoveryとは、AIエージェントやツールなどを、分散した登録先から目的に合わせて探すための公開仕様です。略称はARD。候補を全部AIへ覚えさせるのではなく、必要になったとき検索する考え方を採ります。

英語表記:Agentic Resource Discovery Specification

2026年8月27日時点の公式仕様はv0.91で、完成した標準ではなくProposal(提案)段階です。公表したのは2026年6月17日のGoogleで、業界のパートナーと共同で策定し、自社の企業向けエージェント基盤へすでに組み込んだとしています。対象は、MCP(外部ツールとAIをつなぐ共通方式)のツール、A2A(AI同士が仕事を受け渡す共通方式)で動くエージェント、AIスキルなど。発行者が機能、接続先、代表的な質問例、信頼情報などを記述し、レジストリという検索用の目録が取り込みます。

なぜAIにも検索の仕組みが必要なのか?

利用できるツールが少ないうちは、説明をまとめてLLMへ渡し、そこから選ばせられます。しかし候補が何千、何万と増えると、説明だけでAIが一度に読める範囲を圧迫しかねません。ARDは発見を外部の検索サービスへ分け、自然言語と「種類」「発行者」などの条件で候補を絞る設計です。

企業に置き換えると、全ての取引先資料を会議室へ運び込む代わりに、索引で必要な資料だけ探すイメージ。AIが使える能力を増やしながら、選択時に読む情報量を抑える狙いがあります。

MCPやA2Aとは何が違う?

ARDの役割は「どこに、どんな能力があるか」を見つけるところまでです。見つけた後にツールへ接続して処理を頼む方法はMCP、エージェント同士が仕事を受け渡す方法はA2Aなど、各方式へ委ねます。発見と実行を分ける点が混同を避ける鍵でしょう。

導入を検討する企業は、AWS Agent RegistryMCP Registryのような登録先の有無だけでなく、誰が情報を公開し、更新し、失効させるかを決めます。検索結果の関連度が高くても、安全な提供者とは限りません。認証、権限、監査、データ送信先の確認は実行前に別途必要です。

TopicAI向けの「robots.txt」に似た入口

ARD v0.91は、Webサイトのrobots.txtAgentmapという行を加え、AI向けリソース一覧の場所を知らせる方法を定めています。検索エンジンへサイトの巡回先を伝える仕組みに似た発想です。AIの道具が増えるほど、優れた能力を作るだけでなく「検索側に見つけてもらえる形で公開する」ことも製品設計の一部になるでしょう。

Agentic Resource Discoveryに関するよくある質問

ARD v0.91の情報を実装へそのまま固定してよいですか?
v0.91は2026年8月27日時点でProposalです。公開パスや必須項目が変わる可能性を前提に、実装時と本番反映前に公式仕様の版を再確認します。
ARDのrepresentativeQueriesは何のためにありますか?
そのリソースが答えられる代表的な質問例です。レジストリが意味検索用の手がかりとして使うため、機能名だけでは伝わりにくい利用場面を表せます。
ARDの検索スコアが高ければ、そのツールは安全ですか?
安全とは限りません。公式仕様のスコアは質問との意味的な近さを表すもので、信頼性や法令順守、安全性は別に確認します。

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