ModelOpsとは

ModelOpsとは、機械学習だけでなく、企業で使うあらゆるAIモデルや判断のための数理モデルを対象に、その運用と統制(ガバナンス)をまとめて管理する考え方のことです。調査会社のGartnerは「運用化された幅広いAI・意思決定モデルの管理に主眼を置く取り組み」と整理しています。読みは「モデルオプス」です。

MLOpsとの違いは「対象の広さ」

よく似た言葉にMLOpsがありますが、両者は対象の範囲が違います。MLOpsは機械学習モデルを作って本番に出し、回し続ける作業の自動化に焦点を当てます。ModelOpsはそこを含みつつ、ルールにもとづく判定や数理最適化など、機械学習以外のモデルまで運用・統制の対象に広げるのが特徴です。ModelOpsという大きな傘の中にMLOpsが収まる、と捉えると分かりやすいでしょう。

モデルが増えた会社ほど効く「横断の統制」

なぜわざわざ広い概念が要るのか。AIを業務のあちこちで使い始めると、需要予測、与信判定、不正検知と、性質の違うモデルが社内に数十個と増えていきます。どれが今どこで使われ、誰が承認し、性能は保たれているのかが見えなくなりがちです。ModelOpsの狙いは、これらを部署や種類をまたいで一元的に見張り、統制すること。金融や医療など、判断の根拠を後から説明する必要がある業種では、特に重みを増す考え方といえるでしょう。

Topicもとは統制の話ではなく、IBM発の技術アイデアだった

ModelOpsは調査会社が広めた経営用語のイメージがありますが、出発点は技術提案でした。2018年にIBMの研究者2人が発表したもので、生成AIが広く知られる前から提案されていた言葉です。当初は「再利用できる・基盤に依存しない・組み合わせられるAIワークフローのプログラミングモデル」という、AIの部品を組み立て直して使い回す技術の話でした。そこから企業全体のモデル統制という今の意味へ広がりました。言葉の出自を知ると、なぜ機械学習に限らない広い概念なのかが腑に落ちます。

ModelOpsに関するよくある質問

MLOpsを導入していれば、ModelOpsは別に要らないのでは?
機械学習だけを扱うならMLOpsで足りる場面も多いです。ルールや最適化など機械学習以外のモデルも全社で多数動かし、横断して統制したい段階になるとModelOpsの考え方が効いてきます。対立する概念ではなく、広げた版と捉えると整理しやすいです。
ModelOpsはどんな会社で必要になりますか?
AIや数理モデルが社内に数多く増え、どれが本番で動いているか把握しづらくなった規模で効果が出ます。とくに金融や医療など、判断の根拠を後から説明する義務がある業種で重みを増します。
「Ops」とは何の略ですか?
Operations(運用)の略です。開発と運用をつなぐDevOpsから派生した呼び方で、機械学習版がMLOps、より広いAI全般版がModelOpsにあたります。

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