ZDR(ゼットディーアール)とは
ZDRとは、Zero Data Retentionの略で、AIサービスへ送った入力と生成された応答を、処理後にサービス提供者が保持しない契約または設定です。機密情報を扱う企業が選ぶ、データを何日保存するかではなく、原則として保存しない運用。
何が保存されなくなるのか?
一般にはプロンプト、添付内容、モデルの応答が対象です。ただし、対象となるAPIや機能、障害対応の記録、不正利用対策の例外は提供者ごとの違い。ZDRという表示だけで、すべてのデータが世界中の全システムから即時に消えるとは判断できません。
例えば社外の検索サービスや連携サーバーへデータを渡せば、その先は別の保存方針に従います。利用者の端末、社内ログ、バックアップへ残る情報は別管理。契約対象、接続先、社内側の記録を分けて確認する必要があります。
導入前に確認する四項目
- 対象:含まれる組織、製品、API、接続先。
- 例外:法令対応、不正利用対策、障害解析で保持される情報。
- 第三者:検索、外部ツール、委託先へ渡したデータの扱い。
- 証跡:契約書、管理画面、設定変更の履歴を保管する責任者。
2026年8月25日時点では、OpenAIは対象となるAPI顧客向けに提供し、Anthropicは組織ごとの承認と設定確認を案内する位置づけ。名称が同じでも条件は同一ではありません。利用開始日と設定画面を記録し、定期的に対象範囲を見直すことが大切です。
TopicZDRは普通のオン・オフスイッチではない
ZDRに関するよくある質問
- ZDRなら機密情報を何でも入力できますか?
- 入力できる情報は自社の契約、法令、顧客との秘密保持、社内規程で判断します。ZDRは保存リスクを減らす条件の一つであり、誤送信や外部ツールへの転送までは防ぎません。
- ZDRと学習への不使用は同じですか?
- 同じとは限りません。学習へ使わない設定でも一定期間保存する場合があり、ZDRでも対象外機能があり得ます。契約書で保持期間と学習利用を別々に確認します。
- ZDR導入後に何を残しておくべきですか?
- 契約の対象組織、対象製品、開始日、例外、管理画面の設定記録を残します。入力内容そのものを社内ログへ複製すると目的を損なうため、証跡の設計も見直してください。