ISO/IEC 42105とは
ISO/IEC 42105とは、AIシステムを人が制御・監視する「人間による監督」の実施方法を示す国際規格案です。誰が、いつ、何を見て、AIを止めたり修正したりできるかを、AIのライフサイクル全体で考えます。2026年8月11日時点ではFDIS(Final Draft International Standard=最終国際規格案)の段階で、発行済みの国際規格ではありません。
英語表記:Information technology — Artificial intelligence — Guidance for human oversight of AI systems
監視役を置くだけでは足りない
人間による監督は、AIの出力を誰かが眺めることではありません。介入する条件、担当者の権限、必要な情報、判断できる時間、停止や上書きの方法がそろって初めて機能します。異常を見つけても止められない担当者では、実効的な監督になりません。
ISOの説明では、あらゆる種類の組織に適用でき、企画、開発、導入、運用、終了を含むAIシステムのライフサイクル全体が対象です。導入時の承認画面だけでなく、運用後の監視、記録、例外対応まで含む広い考え方となります。
業務手順と責任へ落とし込む
ヒューマン・イン・ザ・ループは、個々の処理工程に人の確認を挟む方式です。人間による監督は、役割、責任、監視、介入、記録まで含む組織的な統治を指します。両者は重なるものの、承認ボタンを一つ置くだけで監督全体を満たすわけではありません。
自社では、介入条件、担当者、停止権限、判断材料、連絡経路、ログ、再発防止を一枚の表にすると、抜けを見つけやすくなります。FDISは最終承認段階ですが、正式発行前なので契約や監査要件へ引用する際は最新版を確認してください。
Topic人がいても止められなければ監督にならない
ISO/IEC 42105に関するよくある質問
- ISO/IEC 42105はどの組織に適用できますか?
- ISOの概要では、種類や規模を問わずあらゆる組織を対象としています。実際の適用範囲は、正式発行後の文書と自社の契約・法的要件で確認します。
- ISO/IEC 42105は法律ですか?
- 法律ではなく国際規格案です。ただし、契約、調達基準、監査、他の制度から参照される可能性があるため、適用関係を個別に確認します。
- ISO/IEC 42105は既存のISO/IEC TS 8200とどう関係しますか?
- ISOの概要では、ISO/IEC TS 8200を拡張する文書と説明されています。採用時は両文書の対象と最新版を確認してください。