プロセスディスカバリーとは
プロセスディスカバリーとは、業務システムに残るイベントログから、実際の業務の流れを自動的に見つけて図にするプロセスマイニングの手法です。手順書に書かれた理想の流れではなく、申請、承認、差し戻し、例外処理などが現実にどう動いているかを描き出します。
ログから業務の地図を作る
受注管理、経費精算、問い合わせ対応などのシステムには、誰がいつ何をしたかという記録が残ります。プロセスディスカバリーは、その記録を並べ替えて実際に通った経路、分岐、繰り返し、待ち時間の発生場所をモデル化する方法です。ヒアリングだけでは見えにくい抜け道や例外対応も、ログに残っていれば見つかるでしょう。タスクマイニングが人の画面操作の細部を見るのに対し、こちらは案件や伝票が部署をまたいでどう進むかを見る方法です。
発見した図は改善の出発点
発見されたモデルは、きれいな業務フロー図とは限りません。むしろ例外だらけで複雑な図になるほど、現場で何が起きているかを話し合う材料になります。そのうえで、コンフォーマンスチェックでルールとのズレを見たり、業務プロセス自動化で置き換えられる箇所を探したりする流れです。経営者にとっては、「誰の感覚が正しいか」ではなく「データ上どこが詰まっているか」から改善会議を始められる点が大きな利点です。
Topicプロセスマイニング宣言は50以上の組織で作られた
IEEE Task Force on Process Miningのページでは、Process Mining Manifestoは75人超、50組織超が関わって作られたと説明されています。しかも対象読者には研究者だけでなく、ソフトウェア開発者、コンサルタント、業務管理者、エンドユーザーも含まれる構成です。プロセスディスカバリーは研究室だけの話ではなく、業務の現場で共有できる改善言語として育てられてきた分野だと分かります。
プロセスディスカバリーに関するよくある質問
- 業務ヒアリングは不要になりますか?
- 不要にはなりません。ログで現実の流れを見たうえで、なぜその例外や回り道が起きているのかを現場に確認する流れが現実的です。
- 発見された図が複雑すぎる場合は失敗ですか?
- 失敗とは限りません。複雑な図は、例外処理や独自運用が多いという重要なサインです。まず主要ルートと例外ルートを分けて見ると改善点を絞りやすくなります。