Midjourney(ミッドジャーニー)とは

Midjourneyとは、文章で指示を出すと、その内容に沿った画像を自動で描き出す画像生成AIのサービスです。「夕暮れの海辺を歩く猫、水彩画風」のように言葉で伝えるだけで、絵が立ち上がります。米国のMidjourney社が定額制の有料サービスとして運営しており、2025年6月には、できた画像を短い動画にする機能も加わりました。

言葉から絵を立ち上げる仕組み

使い方はシンプルです。作りたい絵の内容を文章(プロンプト)で書いて送ると、AIが4枚の候補を返してくれます。気に入った1枚をもとに少しずつ違う別案を出させたり、より大きなサイズに仕上げたりして、完成に近づけていく流れ。絵心や専用ソフトの知識がなくても、思い描いたイメージを形にできます。

絵の傾向は、「バージョン」と呼ばれる世代によって変わります。同じ指示でも、世代が違えば絵柄も、指示の読み取り方も別物になるためです。2026年7月24日にはV8.2が標準になりましたが、設定で以前の世代を選ぶこともできるので、過去に作った絵と雰囲気をそろえたいときに役立ちます。できあがった画像を最初のコマにして、5秒の動画を作ることも可能です(延長すると最長21秒)。

今はどこで使う?無料で試せる?

始まりは、チャットアプリの「Discord(ディスコード)」でした。同社のヘルプによると、2024年8月より前は、アカウントを作る手段がDiscordしかありませんでした。いまは公式サイトにGoogleアカウントかDiscordアカウントでログインして使うのが基本で、どのプランでもサイトとDiscordの両方から絵を作れます。

無料のお試しは、公式サイトにもDiscordにも用意されていません(2026年10月時点)。料金は月額で、Basicが約10ドル、Standardが約30ドル、Proが約60ドル、Megaが約120ドル。1年分をまとめて払うと2割引きになります。上のプランほど、速く描ける時間の枠が大きくなる仕組みです。

ほかの画像生成AIとの違い

どれも「文章から画像を作る」仲間ですが、提供のされ方に差があります。Midjourneyは画像と動画をつくるためのサービスで、同社のサイトかDiscordから人が操作して使います。何も指定しなくても、独自の味付けをした絵に仕上げるのが既定。味付けを弱めて指示の文章どおりに寄せる「Raw」という設定も用意されています。

OpenAIの画像生成は、かつてのDALL·EからGPT Imageへ引き継がれ、ChatGPTの中で対話しながら頼む形が中心です。Stable Diffusionはモデルそのものが配布されており、自分のパソコンや自社のサーバーで動かせます。Adobe Fireflyは、Photoshopなどアドビの製品に組み込まれているのが特徴でしょう。自社のシステムに組み込みたい会社にとっては、もう一つ違いがあります。Midjourneyの規約は、自動化ツールを使ってサービスを操作したり画像を作らせたりすることを認めていません。

会社で使うとき、何に気をつける?

まず、作ったものの扱いです。規約は、作った画像や動画は法律が認める範囲で利用者のものになると定めています。ただし年間の売上が100万ドルを超える会社とその従業員は、ProかMegaのプランに入っていることが条件です。

次に、公開の範囲。作った画像は、何もしなければほかの利用者にも見える状態で公開され、ほかの人が作り替えの素材に使うこともできます。サイト上で人に見せない設定「ステルスモード」を使えるのは、ProとMegaだけです。発売前の商品のデザイン案のように外へ出せない絵を作るなら、プランを選ぶ時点で確かめておきたいところ。ステルスモードでも、Discordの公開チャンネルで作った絵は周りに見えます。また、入力した文章や画像と生成物を、同社が複製や公開などに使える権利を持つことにも、利用者は同意する形です。

権利侵害の心配も残ります。規約は、生成物が他人の権利を侵していないことを保証しておらず、第三者から請求を受けたときの費用は利用者が負うと定めています。権利面の安心を前面に出すAdobe Fireflyとは対照的です。実際に、2025年6月にはウォルト・ディズニーとユニバーサルが、同年9月にはワーナー・ブラザース・ディスカバリーが、自社のキャラクターの画像を無断で作らせているとして、同社を米国の裁判所に訴えました。Midjourneyは2025年8月、作品をAIに学ばせることは公正な利用(フェアユース)にあたると裁判所で反論しました。

最後に、会社としての管理です。1つのアカウントを使えるのは1人だけ。同社は、利用者の一括管理やシングルサインオン、契約条件の個別交渉、取引先としての審査書類への対応を提供していないと案内しています。情報システム部門の審査が要る会社は、導入の前に確かめておくと手戻りを防げます。

Topic10人ほど、投資家なしで、公開直後に「すでに黒字」

Midjourneyが一般向けの公開テストに入って間もない2022年8月1日。この日に掲載された英国のIT専門メディアのインタビューで、創業者のDavid Holz氏は会社の姿をこう語っています。「私たちは10人ほどです。自己資金でやっていて、投資家はいません」。続けて「正直に言うと、すでに黒字です」とも述べています。ChatGPTが公開される約4か月前のことでした。Holz氏は、手の動きを読み取る装置を手がけたLeap Motionの共同創業者。大金を集めてから事業を探し、長く赤字を続けるスタートアップとは違う、というのが本人の説明です。利用者が払う料金で回る、小さな研究所としての出発でした。

Midjourneyに関するよくある質問

解約したら、作った画像は使えなくなりますか?
いいえ。Midjourneyの規約は、プランを下げたり解約したりしたあとも、契約中に作った画像や動画の権利は利用者に残ると定めています。ただし、ほかの利用者が作った画像を高画質にしただけのものは、元の作者のものです。
ある画像がMidjourneyで作られたものか、確かめる方法はありますか?
同社の確認ページ(midjourney.com/verify)に画像を上げると、無料かつ登録なしで調べられます。手がかりはファイルの中に埋め込まれた目印です。スクリーンショットや編集、SNSへの投稿で消えてしまうため、「目印が見つからない」は「Midjourney製ではない」の証明になりません。
アニメ風のイラストも作れますか?
作れます。アニメやイラストの絵柄に特化した「Niji」という系列があり、Spellbrush社と共同で開発されています。2026年1月9日にはNiji 7が公開されました。専用アプリ「niji・journey」には、限定的な無料のお試しも用意されています(2026年10月時点)。

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