ReAct(リアクト)とは
ReActとは、LLMに「考える」と「行動する」を交互に行わせる、AIエージェント向けの手法です。質問に対して頭の中だけで答えを作るのではなく、途中で検索やツール操作を行い、その結果を見て次の判断を進めます。2022年10月に論文として公開され、ChatGPT一般公開(2022年11月30日)の直前からエージェント研究で使われてきた考え方です。
英語表記:Reasoning and Acting(ReAct)
ReActの仕組み
ReActでは、AIが「いま何を考えているか」を短く書き、次に外部へ行動し、返ってきた結果を観察します。人間でいえば、資料を読まずに記憶だけで答えるのではなく、「仮説を立てる、資料を確認する、結果を見て考え直す」流れを作業ログとして残すイメージです。外部の知識ベースや環境から情報を得られるため、推論だけで突き進むより誤りを修正しやすくなります。
Chain-of-Thoughtとの違い
Chain-of-Thoughtは、AIに途中の考え方を出させる発想です。ReActはそこに行動を加え、検索、ページ閲覧、環境操作などの結果を次の判断に使います。つまり、考え方の筋道を作るだけでなく、外の世界を確認しながら進む点が違います。ただし、ツールから得た情報が間違っていれば出力も揺れるため、実務では参照先や実行権限の管理が欠かせません。
ビジネスでの見方
ReActを知ると、AIエージェントの評価軸が少し変わります。単に「答えが合っているか」だけでなく、どの情報を確認し、どの順番で判断したかを追えるかが重要です。社内文書検索、問い合わせ対応、調査補助のように、根拠確認を挟む業務では、ReAct型のログが監査や改善の手がかりになります。
TopicReactではなく、ReasonとActを合わせた名前
ReActという名前は、Web制作で有名なReactライブラリのことではありません。Google Researchの解説では、Reason+Act、つまり「理由を考える」と「行動する」を組み合わせる枠組みとして説明されています。名前の似た技術と混同しやすいですが、こちらはAIに外部確認を挟ませるための設計思想です。
ReActに関するよくある質問
- ReActとChain-of-Thoughtは何が違いますか?
- Chain-of-Thoughtは考え方の筋道を出す発想です。ReActはそこに外部検索やツール操作などの行動を加え、結果を観察して次の判断に使います。
- ReActはJavaScriptのReactと関係がありますか?
- 関係ありません。ReActはReasoning and Actingの略で、AIに考えることと行動することを交互に行わせる手法です。
- ReAct型のAIエージェントを見るときの注意点は?
- 行動ログがあっても、参照した情報やツールの権限が適切でなければ誤りは残ります。どこを確認して判断したかを追える設計が重要です。