E資格(いーしかく)とは

E資格とは、AIディープラーニング)を実際に組み上げる技術力を認定する、エンジニア向けの資格です。日本ディープラーニング協会(JDLA)が主催しています。「E」はエンジニア(Engineer)の頭文字。AIを「使う側」の知識を測るG検定とは対照的に、理論を理解し、適切な手法を選んでAIをつくる力を問います。いわば、AI開発の現場で手を動かせることの証明書と捉えると分かりやすいでしょう。

正式名称:エンジニア資格(E資格)

何を問う試験なのか

出題範囲を見ると、その本格さがうかがえます。数学的な基礎、深層学習の理論、開発・運用の環境、画像認識や自然言語処理といった応用まで、AI実装に必要な土台が広くカバーされています。試験は約100問・120分の知識問題ですが、その背後で問われるのは「なぜその手法を選ぶか」を判断できる力。用語を知っているだけでは届かない、実装者としての理解の深さが試されます。指定された会場で受ける形式が取られている点も、腰を据えて臨む資格らしいところでしょう。

G検定との違い(誰が受けるべきか)

同じJDLAのG検定と混同されがちですが、向いている人がはっきり分かれます。E資格はAIを実装するエンジニア、G検定はAIを企画・活用するビジネス層が対象です。さらに大きな違いが受験のしかた。G検定は誰でも申し込めますが、E資格は後述する認定講座の修了が前提になります。採用や育成の場面では、開発を任せたい技術者にはE資格、現場でAIを使いこなしてほしい人にはG検定、と役割で見分けるとよいでしょう。どちらが上というより、測っているものが違うのです。

企業から見た意味

経営の視点では、AI人材の技術力を客観的に見極める手がかりになります。AI開発を内製したい、あるいは外部の技術者を見極めたいとき、E資格は一定の実装力を示す目安として参考になるでしょう。社員の取得を支援すれば、認定講座を通じて体系的にスキルを積ませる機会にもなります。とはいえ、資格の有無だけで技術力のすべてが分かるわけではありません。実際の開発実績と合わせて評価するのが、見誤らないコツになるでしょう。

Topic「いきなり申し込めない」珍しい資格

多くの検定は、お金を払えば誰でも受験できます。ところがE資格には、ちょっと変わった関門があります。受験するには、JDLAが認定した講座を試験日の過去2年以内に修了している必要があるのです。つまり、申し込む前にまず学ぶ段階が組み込まれている。一夜漬けの暗記では到達できない仕組みが、はじめから設計されているわけです。実装力という曖昧になりがちな力を、学習の裏づけごと担保しようという工夫だと読めるでしょう。

E資格に関するよくある質問

文系や未経験のエンジニアでもE資格は取得できますか?
挑戦は可能です。受験の前提となる認定講座で基礎から学べるためです。ただし数学的な基礎やAI実装の理解が求められるため、相応の学習時間を見込んでおく必要があります。
E資格は国家資格ですか?
国家資格ではなく、民間の資格です。運営は業界団体であり、国が法律で定めた制度ではありません。業務独占のような効力はないものの、技術者の実装力を客観的に示す指標として企業の採用や評価で参考にされています。
G検定とE資格は、両方取る意味がありますか?
あります。G検定はAI活用の知識、E資格は実装力と、測る対象が異なるためです。企画も開発も理解したいリーダーや、ビジネスと技術の橋渡し役を目指す人にとっては、両方を学ぶ価値があります。

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