TPU(ティーピーユー)とは

TPUとは、Google機械学習の計算に特化して自社開発したAI専用チップのことです。正式名称はTensor Processing Unit(テンソル・プロセッシング・ユニット)で、AIの学習推論で大量に発生する掛け算と足し算をまとめて高速にこなすことに振り切って設計されています。

AIの計算だけに振り切った専用チップ

パソコンの頭脳であるCPU、画像処理やAIで広く使われるGPUに対し、TPUはAIの計算パターンだけに用途を絞り込んだ専用チップです。何でもこなせる汎用品ではないぶん、同じ電力でより多くのAI計算をさばけます。Googleは8ビットといった粗めの精度で計算を大量に流すことで効率を高めており、これは数値をあえて粗くしてモデルを軽くする量子化と同じ発想に立っています。

GPUとの違いと使われ方

GPUはもともとゲームなどの画像処理用に生まれ、後からAIにも使われるようになった汎用性の高い部品です。一方のTPUは、最初からAI向けに設計された点が大きな違いになります。経営の視点では、自社でチップを持つかどうかは「AIを動かす土台をどれだけ自前で握るか」という戦略の話につながります。TPUはGoogleのクラウド経由で使う形が中心で、世代を重ねながら同社のサービスや、AIを大量に動かす施設の土台を支えてきました。

TopicAlphaGoを陰で支えた「秘密兵器」だった

TPUが世に出たのは2016年5月のイベントですが、Googleはその場で「すでに1年以上、社内のデータセンターで動かしていた」と明かしました。同じ2016年に世界トップ棋士を破った囲碁AI「AlphaGo」を支えていたのも、このTPUです。ChatGPT生成AIが広く知られるのは2022年末ですが、その何年も前から、AIの裏側では専用チップの開発競争が静かに進んでいたわけです。

TPUに関するよくある質問

TPUはGPUと何が違うのですか?
GPUはもともとゲームなどの画像処理用に生まれ、後からAIにも使われるようになった汎用品です。一方TPUは最初からAIの計算パターンだけに用途を絞った専用チップで、汎用性がないぶん、同じ電力でより多くのAI計算をさばけます。
TPUは誰でも買えるのですか?
一般販売される部品というより、Googleのクラウド経由で使う形が中心です。Googleが自社開発したチップで、世代を重ねながら同社のサービスや、AIを大量に動かす施設の土台を支えてきました。
TPUはいつから使われているのですか?
公の場で発表されたのは2016年5月ですが、Googleはその場で「すでに1年以上、社内のデータセンターで動かしていた」と明かしました。同年に世界トップ棋士を破った囲碁AI「AlphaGo」も、このTPUに支えられていました。