SL2Tとは

SL2Tとは、Google DeepMindが開発した、手話を文字へ翻訳するAIモデルです。2026年8月12日に発表され、まずPixel 11へ搭載されました。文字入力アプリのGboardと、周囲の話し声を文字にするアプリのLive Transcribeで、米国手話から英語への変換に使えます。

英語表記:Sign Language to Text (SL2T)

手話の動きを座標に変えて文章化する

スマートフォンの中では、体や手の動きを点として捉える画像解析技術MediaPipe Holisticが、手、顔、体の目印となる位置を追いかけ、その座標の並びをSL2Tへ渡します。AIは動きのつながりから意味を読み取り、手話を単語ごとの表記へ一度置き換える工程をはさみません。動きの並びから、直接英文を作ります。カメラ映像そのものではなく、目印の位置を表す座標データだけをサーバーへ送るのが特徴です。

Gboardでは、音声入力の代わりに手話で検索文やメッセージを入力できます。Live Transcribeでは、会話相手の発話を文字で読みながら、手話による返答を文章に変換可能です。追加端末や言語は今後の予定であり、現時点で広く提供済みとはいえません。

通訳の代替ではなく入力支援として使う

照明、撮影範囲、片手での表現、地域による手話の違いなどで、翻訳結果は変わります。送信する前に利用者が内容を確かめ、必要なら直せることが前提です。医療、法律、学術などの高リスク場面では使わず、認定通訳者や必要な配慮を置き換えてはいけません。アクセシビリティ施策では、誤変換時の修正手段と本人の選択権まで確認が不可欠でしょう。

Topic映像を130点の地図へ置き換える

Googleが設けた諮問委員会AISLAC(ろう者団体や職業通訳者が参加)との共同報告書によると、SL2Tが受け取るのは体や手、顔を表す130点の平面座標だけです。端末側で映像を点の地図へ変えて元映像はすぐ捨てるため、翻訳に必要な動きは残しつつ、顔が写った映像そのものは外へ出しません。

SL2Tに関するよくある質問

SL2Tは日本手話にも対応していますか?
2026年8月13日時点で製品上の開始対象として公式に示されているのは、米国手話から英語への変換です。日本手話への対応済みとは確認できません。
手話を撮った動画はGoogleのサーバーへ送られますか?
公式説明では、端末が映像から体の目印の位置を取り出し、サーバーへ送るのはその座標です。組織で使う場合は、製品の最新プライバシー条件も確認してください。
窓口で手話通訳者の代わりに導入できますか?
代替を前提にしてはいけません。特に医療や法律など重要な判断を伴う場面は対象外です。本人が選べる入力支援の一つとして検討します。

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