プロンプトエンジニアリングとは

プロンプトエンジニアリングは、AIへの指示文(プロンプト)を工夫して、望む答えを引き出す技術です。同じ生成AIでも、頼み方を変えるだけで、回答の精度や使い勝手は大きく変わります。専門的なプログラミングではなく、言葉の組み立て方でAIの力を引き出す点に特徴があります。

うまく伝えるための工夫

基本は、AIへの指示をできるだけ具体的にすることです。「誰向けに・どんな形式で・どのくらいの長さで」を添えるだけでも、答えはぐっと安定します。ほかにも、お手本となる例をいくつか見せる方法や、答えを出す前に順を追って考えさせる方法。こうした言葉の足し方ひとつで、AIの反応は変わってきます。

ファインチューニングとの違い

よく混同されるのがファインチューニングです。こちらはAIそのものを追加学習させて性能を作り変える手法で、専用のデータや計算資源が必要になります。一方プロンプトエンジニアリングは、モデルには手を加えず、その場の指示だけで出力を変える方法です。手軽に試せて、別の指示へすぐ切り替えられるのも魅力。

ビジネスでの使われ方

私たちの実務でも、議事録の要約やメール文案づくりなど、同じOpenAIChatGPTを使っても、指示の質しだいで成果は変わってきます。効果的なのは、社内で「よく効く指示文」をテンプレートとして共有する運用。担当者ごとの当たり外れを減らせます。一方で、悪意ある指示でAIを誤作動させるプロンプトインジェクションという攻撃もあり、扱う情報によっては取り扱いに注意がいります

Topicたった一文「Let’s think step by step」が正答率を変えた

2022年、東京大学とGoogleの研究者が、質問の最後に「Let’s think step by step(一歩ずつ考えよう)」と書き添えるだけで、AIの正答率が大きく上がることを示しました。ある計算問題のテストでは、正答率が約18%から約79%へ跳ね上がったほどです。実はこれはChatGPTが公開される半年ほど前の発見で、使われたのは当時すでに開発者が触れた大規模言語モデル(ChatGPTの土台になったGPT-3系)。例を一つも与えず、ひと言を足すだけでAIの「考える力」が引き出せた発見として、広く知られるようになりました。

プロンプトエンジニアリングに関するよくある質問

プロンプトの工夫だけで、本当に答えの質は変わりますか?
大きく変わります。2022年、東京大学とGoogleの研究者が、質問の最後に「Let's think step by step(一歩ずつ考えよう)」と書き添えるだけで、ある計算問題のテストの正答率が約18%から約79%へ跳ね上がったと示しました。例を一つも与えず、ひと言を足すだけでAIの「考える力」を引き出せる、という発見です。
上手に伝えるコツは?
指示をできるだけ具体的にすることです。「誰向けに・どんな形式で・どのくらいの長さで」を添えるだけでも答えは安定します。お手本を見せる、順を追って考えさせる、といった工夫も有効です。
ファインチューニングとの違いは?
ファインチューニングはAIそのものを追加学習させて性能を作り変えます。プロンプトエンジニアリングはモデルに手を加えず、その場の指示だけで出力を変える方法で、手軽に試せるのが魅力です。