Preferred Networks(プリファードネットワークス)とは

Preferred Networksとは、AIのモデルから、それを動かす計算機や半導体までを一貫して手がけ、産業の現場に届けている日本のAI企業です。略称はPFN。2014年3月に設立され、本社は東京にあります。

正式名称:株式会社Preferred Networks

英語表記:Preferred Networks, Inc.(略称:PFN)

2014年創業、産業の現場とAIを結ぶ

設立は2014年3月26日。ChatGPTの一般公開(2022年11月30日)より8年以上前から、深層学習を実際の産業に役立てる研究開発を続けてきました。共同創業者は西川徹氏と岡野原大輔氏で、2026年10月時点では西川氏が会長、岡野原氏が社長を務めています。

創業した年にNTT、翌2015年にはファナック、トヨタ自動車と資本提携を結び、産業ロボット、製薬、エネルギーなどの企業と共同研究を重ねました。成果は現場に出ています。ENEOSの川崎製油所では2024年5月、原油を処理する装置を、AIのシステムが自動で運転し始めました。

なぜ半導体まで手がけるの?

PFNが作るのは、AIのモデルだけではありません。AIの計算に向けた半導体MN-Coreのシリーズを神戸大学と共同で開発し、大規模なスーパーコンピューターを自社で運用してきました。ねらいは、ソフトウェアとハードウェアを深く組み合わせた製品を作ること。PFN自身がそう説明しています。

MN-Coreを初めて積んだスーパーコンピューターMN-3は、電力あたりの計算の効率を競う世界ランキング「Green500」で、2020年と2021年に計3度、1位になりました。2024年10月からは、後継のMN-Core 2を使ったAI向けのクラウドサービスも提供しています。

主な製品と、広がる提携

生成AIの分野では、国内で一から開発する基盤モデルのPLaMoがあります。ほかにも、原子のレベルの計算で材料を探すシミュレーターのMatlantis、機械学習の調整作業を自動化するオープンソースのOptuna、自律搬送ロボットの「カチャカ」と、分野は幅広いといえるでしょう。Matlantisは2021年にグループ会社が提供を始め、カチャカはグループ会社のPreferred Roboticsが2023年に発売しました。

2026年8月31日には、三菱重工業と資本業務提携の契約を結びました。社会インフラや安全保障などの分野で、機械やシステムを自律的に動かすAIを共同で開発するとしています。

Topic自作のソフト「Chainer」をやめて、PyTorchに乗り換えた

PFNは2015年6月、深層学習のプログラムを書く土台になるソフトChainerを自社で開発し、オープンソースとして公開しました。計算の流れを動かしながら組み立てる独自の方式は、のちに主流のソフトへ広く採り入れられた、とPFNは説明しています。ところが2019年12月、PFNは研究開発の土台をChainerから、米Facebookが開発するPyTorchへ移すと発表しました。理由は、こうしたソフトそのものが競争力になる時代は終わりつつある、というもの。当時社長だった西川氏は「非常に大きな決断」と述べ、開発の力をより強みになる分野へ集中させるとしました。自前で作ったものでも、強みでなくなれば手放す。その判断の記録です。

Preferred Networksに関するよくある質問

個人でもPreferred NetworksのAIを使えますか?
使える製品があります。代表は翻訳サービスのPLaMo翻訳で、個人向けのプランが用意されています。2026年10月7日の更新で対応言語は53言語に広がり、オンライン会議の発言をその場で文字にして訳す機能も加わりました。
Preferred Networksには、どんな会社が出資していますか?
会社概要(2026年10月時点)には、株主としてSBIグループ、NTT、トヨタ自動車、ファナック、日立製作所、三菱商事など20社以上が五十音順に挙がっています。三菱重工業は2026年9月、必要な手続きの完了を条件に総額100億円を出資すると発表しました。

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