ISO/DIS 21520(アイエスオー ディーアイエス ニイチゴニゼロ)とは

ISO/DIS 21520とは、プロジェクト、プログラム、ポートフォリオの管理でAIを使う際の考え方、用途、影響をまとめる国際規格案です。2026年9月時点では審議中のDraft International Standard(DIS)であり、発行済みのISO規格ではありません。

正式名称:Project, programme and portfolio management — Artificial intelligence — Concepts, applications, and implications

審議段階:Draft International Standard(DIS)

何を対象にする規格案なのか

対象は、個々のプロジェクトだけではありません。複数の関連プロジェクトをまとめるプログラムや、投資全体を管理するポートフォリオも含みます。企画、実行、監視、終結までのライフサイクルを通じて、AIをどこへ使い、便益とリスクをどう扱うかを整理するための文書です。

公式の範囲説明では、ガバナンス、セキュリティ、プライバシー、透明性、バイアスデータガバナンスなどが挙げられています。AIツールの選び方だけでなく、管理責任と影響をプロジェクト運営へ組み込む点が中心です。組織の種類や規模を問わず使える案、と見るとよいでしょう。

DISは完成版でも認証制度でもない

DISは、ISO加盟機関が投票し、内容へコメントする照会段階です。ISO/TC 258の告知によると、ISO/DIS 21520の照会期間は2026年7月5日から9月27日まで。意見を受けて文章が修正される可能性があります。

規格番号が付いていても、現時点で企業に遵守義務を課す完成規格ではありませんISO/IEC 42001のようなマネジメントシステム認証の要求事項とも役割が異なります。調達仕様や社内規程へ引用するときは、題名だけでなく版と段階の併記が必要です。

企業が発行前に準備できること

最終版を待つ間も、AIを使うプロジェクトの棚卸しは進められます。利用目的、責任者、入力データ、外部サービス、判断への影響、事故時の連絡先を1案件ずつ記録しておきましょう。導入の速さだけでなく、便益とリスクを同じ管理表で追える状態を作ることが実務上の準備になります。

ただし、ドラフトの項目をそのまま社内の必須ルールへ固定するのは早計です。正式発行時の変更を確認し、自社に適用する既存の品質、情報セキュリティ、AIガバナンスの仕組みと重複しない形へ整理します。

TopicAI専門委員会ではなく、プロジェクト管理の委員会が担当

ISO/DIS 21520を作成しているのは、プロジェクト、プログラム、ポートフォリオ管理を扱うISO/TC 258です。AIモデルの技術仕様から出発するのではなく、期限、責任、資源、関係者を動かす管理活動の側からAIの影響を捉えています。この担当分野を知ると、モデル性能の規格ではなく、AIを使う仕事の進め方を扱う文書だと理解しやすくなります。

ISO/DIS 21520に関するよくある質問

DISになれば、そのまま正式なISO規格になりますか?
確定ではありません。DISは加盟機関が内容を審査する段階で、投票結果やコメントを受けて文面が変わる可能性があります。正式発行の有無と内容は、ISOの最新ステータスで確認します。
ISO/DIS 21520へ誰でも直接コメントできますか?
ISOの告知では、照会投票とコメントの主体はISO加盟機関です。意見提出を検討する企業や個人は、自国の標準化機関が設ける手続きと期限を確認する必要があります。

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