Grok(グロック)とは
Grokとは、イーロン・マスク氏が立ち上げたAI企業が開発する対話型AI(チャットボット)です。2023年11月3日に発表され、当初は米国の一部の利用者だけが試せるプロトタイプとして公開されました。ChatGPTやGemini、Claudeと同じく質問に文章で答えるAIですが、X(旧Twitter)に今まさに投稿されている話題を踏まえて答えられる点を、発表の時点から一貫して看板に掲げています。
Grokは何ができるのか
発表当時のGrokは、質問に文章で答えるだけのAIでした。そこへ機能が足されていきます。2024年12月9日には画像を生成するモデル「Aurora」が加わり、写真のような絵をGrokの中で作れるようになりました。同じ月の12日の発表によれば、その時点までにXの投稿だけでなくWeb上のページも検索し、答えの根拠にした出典を示す機能も加わっています。この発表を機に、GrokはXの全利用者へ無料で順次開放されました。有料のPremium・Premium+は使える回数の上限が高く、新しい機能を先に試せる位置づけ。2025年7月9日公開のGrok 4では、検索や外部の道具の呼び出しが最初から組み込まれました。いまでは文章のほか、画像や動画、図やスクリーンショットの読み取りまで扱うマルチモーダルなAIへ広がっています。
なお、開発元の社名は発表当時のxAIから変わりました。公式サイトは2026年時点でSpaceXAIと名乗っており、Grok 4.7のような新しいモデルの発表もこの名義で出ています。同じ製品を指しているので、二つの社名を見かけても、同じものだと思って差し支えありません。
他の対話型AIと何が違うのか
ChatGPTなどの多くの対話型AIは、学習した時点までの知識をもとに答えます。これに対してGrokは、Xに今まさに投稿されている話題を取り込んで答えられるのが強みです。発表文でも、Xを通じて世界をリアルタイムに知っていることがGrok独自の根本的な利点だと説明されました。世の中の反応や流れをいち早くつかみたい場面と相性が良いでしょう。一方、元になるのはSNSの投稿です。では、示された投稿そのものが本当かどうかは誰が確かめるのでしょうか。出典が示されるぶん追いやすくはなりましたが、その判断は読む側に残ったまま。ここはGrokに限らずAIの答え全般に共通する注意点です。
Topic名前と受け答えで、別々のSF小説を下敷きにしている
「grok(グロック)」は、SF作家ロバート・ハインラインが1961年の小説『異星の客』でつくった架空の火星語です。作り話の言葉でありながら英語辞典のメリアム・ウェブスターに収録されていて、意味は「深く直感的に理解すること」、語源はハインラインの造語と記されています。ところが開発元は、Grokを世に出した発表文の1行目で「Grokは『銀河ヒッチハイク・ガイド』を手本にしたAIだ」と書きました。名前はハインラインの小説から、受け答えの手本はダグラス・アダムスの別の小説から。ウィットが利いていて少しばかり反骨的、という持ち味は、後者の宣言に由来します。
Grokに関するよくある質問
- GrokはXのアカウントがないと使えませんか?
- Xの中で使うほかに、公式サイトが案内する専用サイト(grok.com)と、iOS・Androidのアプリからも利用できます。Xと連動した答え方が持ち味ではありますが、入口はXだけではありません。Xの中で短く済ませるか、アプリ側で腰を据えて使うかを、用途に合わせて選ぶ形です。
- Grok 4.7のような番号は何を指しているのですか?
- Grokはサービス全体の名前で、番号が付いたものはその中で動くモデルの版を指します。Grok 4.7は2026年9月21日に発表された版です。社内で共有するときは、サービス名・モデル名・APIのモデルIDを分けて記録しておくと、あとで請求や問い合わせを追いやすくなります。
- Grokで画像や動画もつくれますか?
- つくれます。画像は2024年12月9日に公開されたAuroraというモデルが担当し、写真のような絵を生成します。動画はGrok Imagineという機能が担い、短いクリップを作れます。図やスクリーンショットを読み取らせて内容を説明させることもできます。