AIドローン(えーあいどろーん)とは

AIドローンとは、カメラやセンサーが集めた情報をAIが解析し、対象物や異常の認識、飛行の支援に使うドローンシステムです。人が近づきにくい現場の情報を集め、確認すべき箇所を絞ることが、設備点検や災害対応での主な役割です。

自動飛行とAI判断は別の機能

決められた座標をたどる自動飛行は、AIを使わない制御でも実現できます。AIドローンは、映像からさびやひびの候補を見つける、障害物を認識する、状況に応じて確認順序を変えるなど、データから判断候補を出す部分にAIを使うのが特徴。

機体に搭載したエッジAIで処理すると、撮影データをすべて送信する前に異常候補を絞れます。「飛んで撮る」から「現場で確認候補を作る」へ役割を広げる仕組みです。

点検対象と見逃しコストから導入を決める

活用先は、鉄塔、橋、屋根、太陽光発電設備などの点検、測量、物流、警備、災害現場の状況確認です。高所作業の回数を減らせる一方、風雨、日照、機体の電池、通信状態で利用条件は変わります。

導入前に、異常の見本と正常の見本を用意し、見逃しと誤検知を別々に測ります。見逃したときの影響が大きい箇所は、AIの結果に関係なく人が確認する二重の手順が必要です。

飛行ルールとデータ管理を同時に設計する

AI機能があっても、航空法上の飛行ルールや運航者の責任はなくなりません。飛行場所と方法によっては、国土交通省のDIPS2.0(ドローン情報基盤システム)を通じた許可・承認の申請が必要です。開始前に対象空域と飛行方法を確認します。

撮影画像、飛行ログ、位置情報は、企業設備や周辺住民の情報を含む可能性があります。保存先、送信先、閲覧権限、保存期間、漏えい時の対応を機体とクラウドの両方で確認しましょう。

Topic通信鉄塔のさびを空中で絞り込む

NEDOが2022年12月に行った実証では、AIモジュールを搭載したドローンが通信鉄塔を自動撮影し、さびをリアルタイムで検知。撮影した映像は4G LTEでクラウドへ送り、5Gでの伝送も地上で確認しています。ChatGPTの一般公開と同じ2022年ですが、ここで使われたのは文章生成ではなく画像認識AIです。撮った画像を後で全部見るのではなく、現場で注目候補を絞る利用例です。

AIドローンに関するよくある質問

AIドローンはインターネットがない場所でも使えますか?
機体側のエッジAIで解析する製品なら、一部の処理は通信なしでもできます。ただし、操作、結果送信、地図取得などの通信要件は製品ごとに確認が必要です。
AIドローンは雨や強風の日でも使えますか?
利用できる風速、雨量、温度は機体ごとに異なります。映像の品質も悪化し、AIの見逃しが増える可能性があるため、機体の運用条件と点検用AIの試験条件の両方を確認します。
AIドローンが異常なしと判定したら人の点検は不要ですか?
見逃したときの影響が大きい設備では不要にできません。AIは点検対象の絞り込みに使い、重要箇所はAI結果に関係なく人が確認する手順を残します。

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