ISO/IEC 25059とは

ISO/IEC 25059とは、AIシステムの品質を多面的に捉えるためのSQuaRE系列の品質モデルを示すISO/IEC規格です。

正式名称・英語表記
ISO/IEC 25059:2023
Software engineering, Systems and software Quality Requirements and Evaluation (SQuaRE), Quality model for AI systems
読み方: アイエスオー アイイーシー にごぜろごきゅう

AI品質を精度だけで見ない

AI導入の成否を、正答率や生成結果の見栄えだけで判断すると、運用後のリスクを見落とします。AIシステムには、使いやすさ、保守性、安全性、信頼性、データやモデルの変化への対応など、複数の品質観点があります。

ISO/IEC 25059は、AIシステムの品質モデルを扱う規格です。経営層にとっては、AIの評価軸を「当たるか」から「事業で安全に使い続けられるか」へ広げるための参照点になります。

SQuaREとの関係

SQuaREは、システムやソフトウェアの品質要求と評価に関するISO/IECの系列です。ISO/IEC 25059は、その文脈でAIシステムの品質モデルを扱います。AIを単体のモデルではなく、業務システムの一部として評価する考え方と相性があります。

たとえば、生成AIを社内FAQに入れる場合でも、回答品質だけでなく、監査ログ、誤回答時の訂正、運用担当者の負荷、利用者への説明、データ更新の仕組みまで見なければなりません。

他のAI標準と併せて見る

AI品質は、データ品質や頑健性ともつながります。データ面はISO/IEC 5259-1ISO/IEC 5259-4ニューラルネットワークの頑健性はISO/IEC TR 24029-1ISO/IEC 24029-2、運用中の制御性はISO/IEC TS 8200と合わせて確認すると、評価の抜け漏れを減らせるでしょう。

調達やPoC終了判定では、ベンダーに「品質モデル上、どの観点を評価済みか」「評価していない観点は何か」「本番運用で誰が監視するか」を聞くと、導入後の責任が明確になるはずです。

【Topic】25059は更新動向あり

ISO公式作業計画では、ISO/IEC 25059:2023に加えて、品質モデルの更新版にあたるDISも開発中として掲載されています。2026年6月時点では、AI品質モデルは固定された話ではなく、標準側でも更新中です。

ISO/IEC 25059に関するよくある質問

PoC終了時に見るべき観点は何ですか?
正答率だけでなく、運用負荷、監査ログ、誤回答時の訂正手順、データ更新、責任分界点を確認します。本番化後に効く項目です。
AI調達ではどう使えますか?
ベンダーに、精度以外の品質観点をどこまで評価したかを確認する材料になります。運用、保守、説明、監視の責任も合わせて確認できます。
データ品質の標準とは別物ですか?
別の観点ですが関係します。AIシステム品質を見るISO/IEC 25059と、データ品質を見るISO/IEC 5259系を合わせると、モデルだけに偏らない評価になります。

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