World Labsとは

World Labsとは、空間知能(spatial intelligence)と呼ばれる領域に取り組むアメリカのAI企業です。文章や1枚の画像から、歩き回れる立体的な空間そのものを作るモデルを開発しています。公式サイトによれば、共同創業者はフェイフェイ・リー(Fei-Fei Li)氏ら4名の研究者。2026年8月時点の情報です。

何を作っている会社か

公式Aboutページは、見ることを行うことへ、知覚を推論へ、想像を創造へ変えることで空間知能を通じてAIの力を引き出す、と掲げています。抽象的な言い回しですが、要は「見て終わり」で止まっていたAIを、その先の行動や制作までつなげたいという宣言でしょう。

最初の製品として案内されているのがマーブル(Marble)です。1枚の画像、動画、または文章の指示から、空間としてつじつまの合った高精細で持続的な3D世界を誰でも作れる、と説明されています。

空間知能とは何を指すのか

文章を扱う大規模言語モデルは、世界を言葉の並びとして捉えます。空間知能はそこへ奥行きを持ち込む考え方で、物がどこにあり、視点を動かすとどう見えるかを保ったまま扱う点が違いです。

出力が3Dガウシアンスプラッティングやメッシュといった形式になるのも、そのため。ゲームエンジンや映像制作の道具へそのまま渡せるので、絵として眺めるだけでなく、作りかけの空間として次の工程へ持ち込めます。

これまでの歩みと直近の動き

公式ブログの一覧をたどると、2024年9月20日の記事から発信が始まり、2025年11月12日にマーブルの一般提供、2026年1月21日にWorld APIの発表、2026年2月18日に新たな資金調達、2026年7月21日にSceniXの買収と続いています。

研究の成果を論文や解説として出しつつ、製品と外部向けのAPIも並行して整えてきた足取りです。研究所と製品会社の両輪で動いているタイプの企業だといえるでしょう。

TopicImageNetを作った研究者が、次に選んだのは「空間」だった

創業者のフェイフェイ・リー氏は、画像認識の研究を大きく前進させた大規模画像データベースImageNetの主導研究者として知られています。ImageNetの最初の論文が出たのは2009年で、ChatGPTが一般公開された2022年11月30日よりずっと前のこと。AIといえば文章を書くもの、という印象が世の中に広がったあとで、あえて言葉ではなく空間のほうへ向かった。その選び方に、この会社の立ち位置がよく表れています。

World Labsに関するよくある質問

World Labsとマーブルは、どういう関係ですか?
World Labsが会社名、マーブルが同社の製品名です。公式サイトはマーブルを「最初の製品」と位置づけており、会社の掲げる空間知能という考え方を、実際に触れる形にしたものにあたります。
World Labsのモデルは、研究者でなくても試せますか?
マーブルは2025年11月12日に一般提供が始まり、誰でも使える形で公開されています。専門知識がなくても、画像や文章から3D空間を作るところまでは試せます。
「世界モデル」はWorld Labs独自の言葉ですか?
いいえ。世界モデルはAI研究で以前から使われている一般的な用語で、複数の企業や研究機関が取り組んでいます。社名に「World」が入るため独自の造語に見えますが、別々の概念です。

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