Sunoとは

Sunoとは、作りたい曲のイメージを文章で伝えると、歌詞・歌声・演奏のそろった曲を作ってくれる音楽生成AIのサービスです。運営するのは、2022年に創業した米国の同名の会社。Webブラウザのほか、iPhoneとAndroidのアプリでも使えます。

文章から1曲、言葉で手直しもできる

「明るいポップス、夏、ピアノ中心」のように曲の雰囲気を言葉で指定すると、1回で最長8分の曲が返ってきます。楽器が弾けなくても、楽譜が読めなくてもかまいません。

2026年9月9日には、新しい世代のモデル「v6」が公開され、それまでのモデルはすべて提供を終えました。仕上がりの安定したv6、意外な展開をねらうv6-wild、速くて軽いv6-miniの3種類があり、無料プランで使えるのはv6-miniだけです。

v6では、できあがった曲に「サビをゴスペルの合唱に変えて」と頼むだけで、その部分だけを直せます。文章のほかに、声のメモや画像、動画をもとに曲を作ることもできるようになりました。

曲づくりの周りの機能も増えています。ブラウザで動く本格的な編集ソフトのSuno Studio(最上位のPremierプラン向け)、自分の声を登録して歌わせるVoices(有料プラン向け)に続き、2026年10月1日には、語りとBGMを1本にまとめて作るSpeechのベータ版が、すべての利用者に公開されました。

仕事で使ってよいのは、どの曲?

SNSの動画やCM、社内イベントの曲に使いたくなるところですが、仕事で使ってよい曲は、プランとダウンロードの有無で決まります。

無料プランで作った曲は、個人で楽しむ範囲に限られ、収入を得る用途には使えません。商用利用できるのは、有料プラン(ProかPremier)で、決められた回数の中でダウンロードした曲です。

有料プランの料金は、月あたり約10ドルからです(2026年10月時点)。2026年9月3日からは、ダウンロードできる数がProで月20曲、Premierで月60曲と決まり、足りない分は買い足す形になりました。

見落としやすいのが、ほかの利用者の曲をもとに作り変えた曲(Remix)でしょう。こちらは、有料プランでも商用利用できません。

曲に埋め込まれる電子透かし(識別用の目印)を外すことも、規約で禁じられています。

商用利用できても、著作権で守られるとは限らない

もう1つ押さえておきたいのが、「商用利用してよい」ことと「著作権で守られる」ことは別だという点です。

Sunoのヘルプは、商用利用の権利は著作権による保護を保証しない、と明記しています。

扱いは国や地域で違うとしたうえで、米国では人が作ったものだけが著作権で守られるため、歌詞も曲もAIに任せた曲は、保護の対象にならないという説明です。指示文を書いただけでは曲を作ったことにならない、とも書かれています。

利用規約には、同じ曲や似た曲がほかの利用者に出てくる場合があること、作った曲が第三者の権利を侵害しないという保証はしないことも書かれています。会社の顔になるCM曲のように、自社だけのものとして長く使いたい曲では、ここを踏まえて判断したいところです。

学習に使った曲をめぐる裁判は、どうなった?

Sunoは、AIの学習に使った曲をめぐって、音楽業界と争ってきました。2024年6月24日、ユニバーサル、ソニー、ワーナーという大手レコード会社の3グループが、録音を無断で学習に使ったとして米国で提訴しました。

Sunoは同年8月、ネット上で見つかる音楽で学習していて、そこには大手レコード会社の曲も含まれると認めたうえで、「学ぶことは侵害ではない」と反論しています。

その後、2025年11月25日にはワーナーと提携し、両社の間の訴訟を終わらせました。2026年8月にBMG、9月にBelieveとも手を組んでいて、v6はこうした音楽会社と一緒に開発したモデルだとSunoは説明しています。

ただし、争いが終わったわけではありません。ユニバーサルとソニーの訴訟は続いていて、両社は2026年9月18日、v6もそれまでのモデルを足場に作られたと主張する2件目の訴えを起こしました(2026年10月時点で係争中)。

ドイツでは2026年7月31日、ミュンヘン第一地方裁判所が、音楽の著作権を管理する団体GEMAの訴えを大部分で認めました。対象は有名な6曲で、当時のモデル(v3.5とv4)が曲を覚え込んでいて、元の歌詞と曲名、曲調を入れると元の曲だとわかるものが出てきた、という判断です。

この判決は、発表の時点で確定していません。

Topic「あの歌手みたいに」と頼んでも、名前は通らない

Sunoは、特定の歌手や既存の曲を名指しした指示を、これまで一度も認めていないと説明しています。2026年8月の発表によると、指示文に歌手の名前が入っていたら名前を取り除き、音楽的な特徴の説明へ置き換える仕組みです。学習用のデータに付ける情報にも、歌手の名前をあえて使わなかったといいます。2024年3月の発表文には、「私たちは『偽物のドレイク』(有名歌手に似せたAIの曲)を増やすためにいるのではない」という一文もありました。だれかの物まねではなく、新しい曲を作るための道具だという立場です。もっとも、名前を外すことは、似た曲が出ないことの保証ではありません。

Sunoに関するよくある質問

有料プランを解約したら、ダウンロードした曲は仕事で使えなくなりますか?
いいえ。Sunoの規約とヘルプは、有料プランの契約中にダウンロードした曲の商用利用の権利は、解約やプランの変更のあとも続くとしています。権利が続くのはダウンロード済みの曲なので、仕事で使う曲は契約中に落としておくことになります。
作った曲を、Spotifyなどの音楽配信サービスに出せますか?
Sunoのヘルプによると、有料プランでダウンロードした曲は、利用者が選んだ配信事業者を通じて配信できます。ただし、著作権で保護されない曲を扱わない事業者もあると同社は注意しています。2026年9月には音楽会社のBelieve、同社の配信サービスTuneCoreと提携し、v6で作った曲はこの2社を通じた配信の対象になると発表しました。
歌詞を自分で書いた場合、著作権はどうなりますか?
自分で書いた歌詞の権利は、どのプランでも書いた本人に残るとSunoは説明しています。米国では、歌詞だけを著作権局に登録することもできます。曲全体が保護されるかどうかは、人がどれだけ創作に関わったかを各国の当局が判断するもので、Sunoは保証していません。

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