DeepSeek-V3(ディープシークブイスリー)とは

DeepSeek-V3とは、中国のDeepSeek社が2024年12月に公開した、混合エキスパート(MoE)型の大規模言語モデルのことです。後に世界を驚かせた推論モデルであるDeepSeek-R1の土台になったモデルでもあります。

大きいのに、動くのは一部だけ

DeepSeek-V3は、内部に多くの専門家を持つ混合エキスパート型のモデルです。抱えている知識の総量はおよそ6,710億と大きい一方、1つの単語を処理するとき実際に動くのは約370億の部分だけです。必要なところだけを働かせることで、規模の割に計算を軽く抑えています。重みは公開され、誰でも自社で動かせるオープンウェイトとして提供されました。

R1へとつながる土台

V3は単体でも高い性能を示しましたが、その役割は土台にとどまりません。これをもとに推論を鍛えたのが、2025年1月のDeepSeek-R1です。V3系はその後も更新が続き、改良版が重ねられました。DeepSeek公式の更新履歴によれば、2026年4月24日には後継のDeepSeek-V4(ProとFlash)がAPIで使えるようになり、2026年9月時点の公式の価格表に並ぶのはV4系だけです。ただしV3の重みは公開されたまま。自社やクラウド上の環境に置いて動かす道は残っています。中国発のオープンウェイトモデルが、世界の最先端と肩を並べる水準に達したことを示した一例として知られています。

Topic桁違いに安く鍛えたと公称した

DeepSeekはV3の学習費を約558万ドル(旧型GPUを約2,000基・およそ55日)と公称しました。当時、最先端モデルの学習には桁違いの費用がかかると見られていただけに、この「安さ」が衝撃を呼びます。これが、2025年1月にエヌビディア株が急落したいわゆるDeepSeekショックの引き金の一つになりました。

DeepSeek-V3に関するよくある質問

重みが公開されているなら、自社で自由に使ってよいのですか?
DeepSeek-V3の重みには「DeepSeek License Agreement」というライセンスが付いていて、営利目的の利用も無償で認められています。ただし軍事利用、未成年者を害する用途、法的な権利に影響する自動判断、差別や誹謗中傷などは禁止事項として並べられており、他社へ渡すときは同じ制限を引き継がせる義務があります。「公開されている=何に使ってもよい」ではない点に注意してください。
以前から使っているdeepseek-chatという指定は、今も同じモデルを呼び出しますか?
呼び出しません。DeepSeek公式の更新履歴によれば、deepseek-chatとdeepseek-reasonerという古い呼び名は2026年7月24日以降、V4-Flash系を指すよう切り替わりました。名前を変えていなくても中身が入れ替わる仕組みなので、答えの傾向が変わったと感じたときは、まず実際に動いているモデルを確かめるとよいでしょう。
DeepSeek-V3はなぜ注目されたのですか?
学習費を約558万ドル(旧型GPUを約2,000基・およそ55日)と公称した点です。最先端モデルの学習には桁違いの費用がかかると見られていたため、この安さが2025年1月のエヌビディア株急落(DeepSeekショック)の引き金の一つになりました。

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