AIネイティブとは

AIネイティブとは、最初からAIを使うことを前提に設計された製品・サービス・組織のことです。できあがった仕組みに後からAIを足すのではなく、土台の段階からAIありきで組み立てている点に特徴があります。

「後付け」と「最初から前提」はどう違うのか

住まいで例えるなら、できあがった家にエアコンを増設するのが「後付け」、最初からその設備を見込んで間取りを決めるのが「最初から前提」です。AIネイティブは後者にあたります。もともとはクラウドネイティブ(最初からクラウド利用を前提に作るソフトウェア)という言い方があり、それをAIに当てはめた言葉です。データの集め方、業務の流れ、人の役割までを、AIが力を発揮する前提で組み直すところに本質があります。AIを一機能として「足す」のではなく、仕組みの真ん中に置く発想だと考えると分かりやすいでしょう。

経営にとって何が変わるのか

既存のシステムにAIをボルトオン(後付け)しても、効果は一部の作業を速くする程度にとどまりがちです。AIネイティブで設計すると、仕事のやり方そのものを見直せるため、後追いの企業と差がつきやすいのが利点といえます。とはいえ、いきなり全社の仕組みを作り直す必要はありません。新規事業や特定の業務など、しがらみの少ないところから段階的に始めるのが現実的でしょう。なお、似た言葉のAIファーストは「あらゆる場面でAIを最優先する」という全社の方針を指し、AIネイティブが示す「設計の思想」とは別物です。混同しないように整理しておきたい一語です。

Topic「〇〇ネイティブ」という言い方の系譜

「ネイティブ」という言い方には、実は系譜があります。古いほうから、デジタルネイティブ(2001年・生まれたときからデジタル機器がある世代)クラウドネイティブ(2015年・最初からクラウド前提で作るソフト)、そしてAIネイティブ。「生まれたときからその環境が当たり前にある」という発想が、技術の世代交代とともに受け継がれてきたのが分かります。なお、前の2つはいまの生成AIブームより前から使われていた言葉で、AIネイティブはその最新版にあたります。

AIネイティブに関するよくある質問

AIを使っている会社は、すべてAIネイティブと呼べますか?
いいえ。表計算にAIを少し取り入れた程度ではAIネイティブとは呼びません。事業や業務の設計そのものがAIを前提に組まれている場合を指す、より踏み込んだ言葉です。
AIネイティブな企業にはどんな特徴がありますか?
データを集めて学習させ、改善し続ける流れが日々の業務に組み込まれている点が特徴です。製品にAIを足しただけの企業に比べ、試して学ぶスピードが速くなりやすい傾向があります。

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