EMYCINとは
EMYCINとは、医療向けエキスパートシステムMYCINの推論の仕組みを、別分野でも使えるように一般化したシェルです。シェルとは、知識の中身を入れ替えて使う土台のことです。医療知識そのものではなく、質問し、推論し、説明する枠組みを取り出したものと見るとわかりやすいでしょう。
正式表記:EMYCIN(Essential MYCIN)
関連表記:expert system shell
知識を入れ替えれば別の専門家になる
MYCINは感染症診断を対象にした有名な古典AIでした。EMYCINは、その推論エンジンやCertainty Factorによる不確実性の扱いを残し、別領域の知識ベースを載せられるようにした発想です。業務アプリでいえば、エンジンは共通で、業界ごとのルールだけ差し替えるイメージに近いでしょう。専門家の判断を移植しやすくする一方、良いルールを集める知識獲得ボトルネックは残る課題です。
Topic「空のMYCIN」ではなく「本質のMYCIN」
EMYCINは、ときどきempty MYCINのように受け取られます。しかしNorvigの解説では、essential MYCIN、つまりMYCINの本質部分という説明がされています。医療知識を抜いた空箱ではなく、別分野へ持ち出せる推論の骨組みと見るほうが正確です。
関連用語
EMYCINに関するよくある質問
- EMYCINを導入すれば、専門家なしでシステムを作れますか?
- 作れません。EMYCINは推論の土台を提供しますが、判断に使うルールや例外は人間の専門家から集める必要があります。土台があっても、現場知識の整理は別工程です。
- エキスパートシステムシェルとは何ですか?
- 専門知識を入れる前の土台です。推論の進め方や説明機能を共通部品として持ち、分野ごとのルールや知識ベースを追加して専門システムを作ります。