AI戦略会議(エーアイせんりゃくかいぎ)とは

AI戦略会議とは、政府のAI政策の司令塔として2023年5月に発足した、専門家による会議のことです。座長は、ディープラーニング研究で知られる東京大学の松尾豊教授。広島AIプロセスAIガバナンスをめぐる議論を主導し、日本のAIのルールづくりの方向性を示してきた場です。

何を話し合う場なのか

研究者や企業のトップら少人数の構成員が集まり、生成AIをどう活かし、どんなリスクにどう備えるかという国としての方針を議論します。法律を作る国会とは違い、政府に助言し、進む方向を指し示す役割。2024年には会議のもとに「AI制度研究会」も設けられ、AIの法規制のあり方が検討されました。

2025年の法整備で役割が引き継がれた

2025年にはAIの推進を定めた「AI推進法」が成立し、内閣総理大臣を本部長とする「人工知能戦略本部」が新たに置かれました。では、AI戦略会議の役目は終わったのでしょうか。実際には、政府全体の司令塔が法律に基づく戦略本部へ移り、専門家の議論は新設の専門調査会へ引き継がれたという整理です。2025年12月には、日本で初めての「人工知能基本計画」もまとまっています。

Topic座長は、AI資格試験の旗振り役でもある

座長を務めた松尾豊教授は、日本ディープラーニング協会(JDLA)の理事長という顔も持ちます。JDLAは、G検定E資格Generative AI TestといったAIの資格試験を運営する団体です。政府のAI政策の司令塔の議長と、民間でAIを担う人材を育てる試験づくりの旗振り役が同じ人物というわけです。日本のAI普及をめぐって、松尾氏が官民の結節点になっている様子がうかがえます。

AI戦略会議に関するよくある質問

AI戦略会議とAIセーフティ・インスティテュートは何が違いますか?
AI戦略会議は国全体のAI政策の方向性を専門家が議論する場で、AIセーフティ・インスティテュート(AISI)は安全性の評価手法や基準を技術的に検討する実務機関です。政策の方向づけと、安全性の物差しづくりという役割の違いがあります。
AI戦略会議の議論は、企業の実務に関係しますか?
直接の規制ではありませんが、ここで示された方針は広島AIプロセスやAI事業者ガイドラインなど、企業が参照する指針づくりの上流にあたります。国のAI政策がどこへ向かうかを読む手がかりになります。

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