AI心電図(えーあいしんでんず)とは

AI心電図とは、心電図の波形をAIで解析し、不整脈の分類や検査の優先度付け、病気の手掛かりの提示などで医療従事者の判断を支える仕組みです。AIの結果は診断の補助であり、元の波形や症状、追加検査と合わせて判断します。

波形の分類から隠れた特徴の探索まで

心電図は心臓の電気的な活動を時間に沿って記録したものです。従来の自動解析も決められた波形の特徴を測りますが、AI心電図は多数の心電図と診断結果を学び、心房細動などの不整脈候補を分類したり、専門医が早く確認すべき検査を並べ替えたりします。

研究では、心臓のポンプ機能低下のように、通常は超音波検査などで確認する状態の手掛かりを心電図から探す使い方も報告されています。ただし、ある研究や製品で示された用途を、別のAIや心電計へそのまま広げることはできません。

入力する心電図と利用目的を確認する

医療機関で使う12誘導心電図、携帯型心電計、スマートウォッチなどの単誘導記録では、取得できる信号と想定用途が違います。導入時は、対応機器、対象となる患者、解析する病気、患者本人と医療従事者のどちらに結果を示すか、承認された使用目的の確認が不可欠です。

陽性通知が出たときに誰が元の波形を確認し、どの検査や受診へつなぐかを先に決めます。通知が出ない場合も病気がない証明にはなりません。胸の痛み、息苦しさ、失神などがあるときはAIの表示だけで自己判断せず、医療機関へ相談してください。

Topic生成AIブーム前から「見えにくい波形」を研究

2019年のNature Medicine論文は、通常診療の12誘導心電図から、心臓のポンプ機能低下を示す手掛かりをAIで識別する研究を報告しました。AI心電図は文章を作る生成AIとは別系統で、医療データのパターン認識として以前から研究されてきた分野です。

AI心電図に関するよくある質問

AI心電図の通知だけで病気を診断できますか?
診断できるとは限りません。製品の使用目的に従い、医療従事者が元の波形、症状、診察、必要な追加検査と合わせて判断します。
スマートウォッチの心電図は12誘導心電図の代わりになりますか?
一般に同じものではありません。取得する信号、対象とする異常、利用者が異なるため、製品ごとの使用目的と対応機能を確認します。
導入前に何を決めますか?
対象機器と患者、解析目的、結果を見る人、陽性時の確認検査、解析不能時の手順を決めます。導入後は誤通知や見逃し、通知から確認までの流れも記録します。

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