ISO/IEC TS 42119-2とは

ISO/IEC TS 42119-2とは、AIシステムのテストを、リスクに応じて計画・管理・実行するための要求事項と手引きを示す国際技術仕様書です。2025年11月に第1版が発行され、モデルの精度スコアだけではなく、組織と管理のプロセスもテストの範囲に入ります。

英語表記:Artificial intelligence — Testing of AI — Part 2: Overview of testing AI systems

リスクから逆算してテストを選ぶ

すべてのAIに同じテストを同じ深さで実施すると、重要な危険に資源を集中できません。そこで、誤った出力が与える影響、発生しやすさ、検出の難しさなどを基に優先順位を決め、確認方法と合否基準を設定します。

ISO/IEC TS 42119-2は、ISO/IEC/IEEE 29119シリーズのソフトウェアテストプロセスをAIに適用する体系の一部です。ISOが無料で公開している冒頭部分では、組織レベル、テスト管理、実際に動かして結果を確かめる動的テストの各プロセスを示しています。

調達では「テスト済み」の中身を聞く

供給者から「テスト済み」と説明された時は、対象としたリスク、使ったデータ、実行条件、期待結果、合否基準、実施者、記録の更新日を確かめましょう。テスト結果と、そのテストを選んだ理由の両方を受け取ると、未確認の危険を誤って「問題なし」と扱うリスクを減らせます。

また、関係者の特定と一貫した文書化が必要です。ビジネス部門は業務への影響とどこまで満たせば受け入れるかの条件、開発部門は技術的な検証、リスク管理部門は残る危険を担うなど、役割を分けても最終判断は1つのテスト計画でつなげます。

TopicAIテストは「モデルに問題を解かせる」だけではない

この技術仕様書の対象は、実行結果を測る動的テストに加え、組織の方針とテスト管理までです。現場が大量の試験を実行していても、誰がどの危険を受け入れたか不明なら、経営上の保証にはなりません。

ISO/IEC TS 42119-2に関するよくある質問

ISO/IEC TS 42119-2はどの種類の文書ですか?
ISOが発行するTechnical Specification、日本語では技術仕様書に当たる文書です。AIシステムのテストプロセスの概要を扱います。
ISO/IEC TS 42119-2はAIの精度の合格点を定めますか?
あらゆるAIに共通する1つの合格点を示す文書ではありません。利用目的とリスクを明らかにし、対応するテスト方法と受入条件を設計します。
AIの調達仕様にISO/IEC TS 42119-2を参照するときの注意点は?
規格番号だけを要求せず、対象リスク、試験条件、合否基準、結果の記録、更新・再試験の条件を納品物として明確にします。

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