エンティティ照合APIとは

エンティティ照合APIとは、顧客、会社、商品、場所など同じ対象を指すデータの表記揺れや重複を、AIでまとめるためのAPIです。Google CloudのEntity Reconciliation APIは、表形式データ向けのセマンティッククラスタリングと重複排除サービスという位置付けです。同じ相手を別人扱いしないための、データ名寄せの高度版と考えると近いでしょう。

英語表記:Entity Reconciliation API
正式名称:Google Cloud Entity Reconciliation API

文字一致だけでは足りない理由

従来の名寄せは、顧客ID、メールアドレス、会社名などをルールで照合します。しかし現実には、法人名の表記、住所、担当部署、商品名が少しずつ違うもの。Entity Reconciliation APIは、BigQuery(Google Cloudの大規模データ分析基盤)上の表を読み込み、共通スキーマに写したうえで知識グラフ表現に変換し、同じグループかどうかを判定します。キーがないデータ同士を、関係と属性から近づける点が特徴です。

誤結合のリスクも設計に入れる

経営で使う顧客データでは、同じ人を分けるミスだけでなく、別人を同じ人にするミスも大きな問題です。営業リスト、与信、医療、金融では影響が重くなるでしょう。導入時は照合率だけでなく、誤結合時の業務影響と人の確認点を決めるべきです。AIのAPIは判断材料を増やしますが、最終的なマスタ運用の責任までは自動化しません。

Topicグラフ照合は名字の似ている人探しではない

公式説明では、単なるファジーマッチだけでなく、関係、エンティティ型、属性の組み合わせで照合する考え方が示されています。つまり「BobとRobertが似ている」だけでなく、住所、会社、商品、場所とのつながりも材料にする発想です。

エンティティ照合APIに関するよくある質問

エンティティ照合APIは名寄せツールですか?
名寄せに近い用途で使えます。ただし、単純な文字一致だけでなく、属性や関係を見て同じ対象かを推定する点が重要です。
どんなデータに向いていますか?
顧客、店舗、法人、商品、場所のように、複数システムで名前や住所が揺れるデータに向きます。入力前に項目名、型、利用目的をそろえることが前提です。
照合結果はそのまま正解として使えますか?
そのまま確定マスタにするのは危険です。信頼度、サンプル検査、誤結合の影響を見て、人の確認ルールや差し戻し手順を合わせて設計します。

あわせて読みたい記事