アルゴリズムとは
アルゴリズムとは、ある問題を解いたり目的を果たしたりするための、決められた手順の並びのことです。料理のレシピのように「何をどの順番で行うか」を曖昧さなく示したもの、とイメージすると分かりやすいでしょう。コンピュータはこの手順どおりに計算を進めて答えを出します。
アルゴリズムとモデルはどう違うか
AIの話で「アルゴリズム」と「モデル」は混同されがちですが、役割が異なります。アルゴリズムは手順そのもの、モデルはその手順を使ってデータから作り出された成果物です。料理にたとえるなら、レシピ(手順=アルゴリズム)と、それで出来上がった料理(成果物=モデル)の関係に近いといえます。「アルゴリズム」という言葉だけでAIそのものを指すわけではない、という点も押さえておきたいところ。
機械学習との関係
従来のアルゴリズムは、人間が手順をすべて書き起こすものでした。これに対し機械学習は、大量のデータから手順やパターンをAI自身が見つけ出す点が大きく異なります。とはいえ機械学習も、その「見つけ出す」作業自体は誤差逆伝播などの学習アルゴリズムで動いており、結局はアルゴリズムの土台の上に成り立っているわけです。
ビジネスでの使われ方
検索結果の並び替え、商品のおすすめ、配送ルートの最適化など、私たちが日々触れるサービスの裏側はアルゴリズムで動いています。「どんな手順で判断しているか」を意識すると、AIツールの得意・不得意も見えてきます。出てきた結果だけでなく、その手順に目を向けること。これが使いこなしの第一歩になるでしょう。
Topicもとは一人の数学者の名前だった
アルゴリズムという言葉は、9世紀ペルシャの数学者アル=フワーリズミ(al-Khwarizmi)の名前が語源です。彼の著作のラテン語訳が「Dixit Algoritmi(アル=フワーリズミ曰く)」という書き出しだったことから、計算手順を指す言葉として広まりました。英語で「algorithm」という綴りに落ち着いたのは16世紀末ごろ。千年以上前の数学者の名が、いまもAIの土台を表す言葉として生き続けています。
アルゴリズムに関するよくある質問
- 検索サイトや通販モールの「アルゴリズム」は、中身を教えてもらえますか?
- すべては無理ですが、主要な部分は法律で開示が義務づけられています。「特定デジタルプラットフォームの透明性及び公正性の向上に関する法律」は、経済産業大臣が指定した大規模な事業者に対し、商品などの情報に順位を付けて表示する場合の「当該順位を決定するために用いられる主要な事項」を開示するよう求めています。しかも条文は、出品者からの「広告宣伝の費用その他の金銭の支払が、当該順位に影響を及ぼす可能性がある場合には、その旨を含む」と定めています。自社の商品が上位に出ない理由を推測する前に、各社が公表しているこの開示資料を読むのが先です。
- アルゴリズムを見せてもらえば、AIの判断理由は分かりますか?
- 手順を見ることと、理由が分かることは別です。米国標準技術研究所(NIST)のAIリスク管理フレームワーク(AI RMF 1.0)は3つを区別しています。透明性は「何が起きたか」に、説明可能性は「どのように判断されたか」に、解釈可能性は「なぜそう判断されたのか、それが利用者にとって何を意味するか」に答えるもの、という整理です。同フレームワークは、組織が「予測の正確さと解釈可能性のあいだでトレードオフに直面することがある」とも述べています。当てにいくほど理由を説明しにくくなる場面がある、ということです。