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Project Perception(プロジェクト・パーセプション)は8月3日公開へ 企業の脆弱性対策で何が変わるか

脆弱性の発見から修復までAIがつなげば、担当者はツール間の引き継ぎを減らせます。
一方、8月3日は正式版ではなくpublic preview予定です。
御社では何を決めてから試すべきでしょうか?

Project Perception(プロジェクト・パーセプション)は8月3日公開へ 企業の脆弱性対策で何が変わるか

Project Perception(プロジェクト・パーセプション)はいつから使えるのか。Microsoftは、2026年8月3日に世界向けpublic previewを始める予定と発表しました。
ただし、本記事の基準日である7月29日時点では開始前であり、8月3日は正式版の公開日ではありません

Project Perceptionは、攻撃経路を探す赤、脆弱性を調べる青、修復を担う緑のAIエージェントが連携するセキュリティシステムです。
発見、調査、修復を別々のツールで受け渡す時間を短くする一方、高い影響を伴う操作は人が承認する設計になっています。

先行利用した英国のNationwide Building Societyは、4週間分の脅威インテリジェンス分析を4時間へ短縮したと説明しています。これはMicrosoft公式ページに掲載された単一顧客のコメントであり、他社の成果保証ではありません
公開日だけでなく、脆弱性対策の何が変わり、企業は何を決めてから試すべきかまで整理します。

Project Perceptionはいつから使えるのか

結論

8月3日はpublic previewの予定日

Microsoftは2026年8月3日に世界向けのpublic previewを始める予定としています。2026年7月29日時点では開始前で、GA(正式提供)、日本語UI、対象テナント、必要ライセンスは確認できません。

MicrosoftがProject Perceptionを発表したのは2026年7月27日です。公式発表は、8月3日からglobal public previewへ入る予定と記しており、初期用途としてソフトウェア脆弱性管理を挙げています。

出典: Microsoft公式「Rethinking security for the age of AI」(英語)

「公開」と「正式提供」を分けて確認する

確認項目2026年7月29日時点企業の判断
開始時期8月3日にpublic preview予定開始後に実画面を確認
正式版GA日は未公表本番前提にしない
日本の条件詳細未確認対象テナントと日本語対応を確認
利用条件必要ライセンス未確認管理画面と正式資料で確認

8月3日になったら、公式製品ページ、自社のMicrosoft Defender管理画面、契約条件の3か所を確認してください。
「世界向け」という表現だけで、日本の全テナントへ同時に表示されることや、日本語サポートまで保証されることはありません

一般的なMicrosoftのpublic previewは、正式提供前に顧客が評価する段階で、機能や対象地域が変わる場合があります。
ただし、これはMicrosoft Learnにある一般説明であり、Project Perception固有のSLAや契約条件として読み替えないことが大切です。

出典: Microsoft Learn「Infrastructure lifecycle FAQ」(英語)

Project Perceptionを動かす赤・青・緑の3役

Project Perceptionは、一つのAIへ脆弱性対策を丸投げする仕組みではありません
攻撃側、調査側、修復側の役割を分け、同じ組織の情報を共有しながら結論を磨く点が特徴です。

赤の役割

攻撃経路と弱点を探し、防御を試す

青の役割

証拠を調べ、影響と優先度を評価する

緑の役割

修復案を実行し、防御を強化する

赤は攻撃者の視点で経路を探索し、青は観測した証拠を基に調査とリスク評価を行い、緑は修復と防御強化を担います
三者が互いの仮説を検証するため、一つのモデルの見落としや思い込みを別の役割から確かめる構造です。

要点3色は画面の色ではなく役割分担

赤・青・緑は、攻撃の仮説、調査と評価、修復と強化を分ける考え方です。導入判断では「AIが何個あるか」より、各役割がどのデータを読み、どこまで実行できるかを確認します。

複数AIで検証する考え方には価値がありますが、AIごとに見つける脆弱性の数が違う場合もあります。
AI脆弱性診断を1モデルへ任せるリスクも確認し、検出件数だけで精度を判断しないでください。

Project Perceptionで脆弱性対策はどう変わるか

従来の脆弱性対策では、スキャナーが警告を出しても、資産の所有者確認、影響調査、優先順位付け、修復依頼、再検証が別々に残りがちです。
Project Perceptionは発見で止まらず、調査と修復まで同じ文脈でつなぐことを狙っています。

攻撃経路を探す
影響を評価する
影響と戻し方を確認
再検証まで回す
結果が合格しなければ、対象・権限・修復案を見直して再検証する

変化の中心は、AIが警告を増やすことではなく、複数ツールと担当者の間にある引き継ぎを減らすことです。
そのため、評価指標も検出数だけでは足りず調査開始から優先度決定までの時間、修復後の確認時間、差し戻し件数を同じ流れで測る必要があります。

注意自律化と無承認は同じではない

Microsoftは、高い影響を伴う操作を人の承認下に置くと説明しています。AIが調査と修復案をつないでも、対象外資産、停止条件、ロールバック、最終承認者を人が決める構造は残ります。

修復権限を最初から広く渡すと、誤った判断が実システムへ届く範囲も広がります
AIの実行前承認と復元可能性を設計する考え方を参考に、提案だけ、検証環境で実行、本番で実行という段階を分けてください。

出典: Microsoft Security「Project Perception」(英語)

Project Perceptionを使ったNationwideの事例

先行事例の主役は、英国の会員所有型金融機関Nationwide Building Societyです。
同社は既存のMicrosoft Defender運用へProject Perceptionを組み込み、人間の分析担当者と赤・青・緑のエージェントを連携させました。

Microsoft公式事例ページでは、Nationwideの担当者が4週間分の脅威インテリジェンス分析を4時間へ短縮したと述べています。
価値が出た理由として読むべきなのは数字だけではなく、攻撃仮説、調査、修復の各工程を同じ環境でつないだ点です。

出典: Microsoft Security Blog「How Nationwide stays ahead of attackers with Project Perception」(英語)

事例短縮値より再現条件を見る

Nationwideには、既存のDefender環境、セキュリティ担当者、複数データを扱う運用基盤がありました。自社では同じ短縮率を前提にせず、現状の引き継ぎ時間、修正時間、差し戻し件数を導入前後で測ります。

4週間から4時間という数字は、独立した第三者検証値ではありません
したがって、稟議書へ「同じ成果が出る」と記載せず、Nationwideの事例は検証項目を作る材料として使うのが安全です。

また、Nationwideはノーサイドの顧客事例ではなく、Microsoftが公開した第三者事例です。
AIエージェントの安全性を一社だけで抱えない動きは、30社超が参加するOpen Secure AI Allianceの解説でも確認できます。

Project PerceptionとSecurity Copilotの違い

Microsoftは、Security Copilotをセキュリティ担当者の調査や判断を支援するAI、Project Perceptionを複数エージェントが連携して行動するシステムと説明しています。
どちらか一方へ置き換えるのではなく、対話支援と実行連携を補完させる位置づけです。

Security Copilot

担当者の質問へ答える
調査と要約を支援する
人の意思決定を速める

Project Perception

複数の役割が連携する
調査から修復へつなぐ
重要操作は人が承認する
比較軸Security CopilotProject Perception
中心の役割担当者を支援複数エージェントが行動
利用の起点質問・調査継続的な防御ループ
人の役割判断と実行目的、承認、統制
関係置き換えではなく補完

自社では、製品名から選ぶ前に「質問に答えてほしいのか、複数工程をつないでほしいのか」を分けます。
後者では、AIが読めるデータ、使えるツール、実行できる操作、承認者を一組で設計しなければ、行動するAIの利点を生かせません。

Project Perceptionの料金と未公表事項

Project Perceptionの料金は、使った計算量をSecurity Compute Units(SCU)で測る従量課金方式です。SCUは、セキュリティAIが処理へ使った計算資源を数える単位で、作業の負荷によってエージェントごとの消費率が変わると説明されています。

一方、2026年7月29日時点で、SCU単価、必要ライセンス、最低契約、エージェント別消費率、予算上限の設定方法は確認できません
方式が分かっても金額は計算できないため、社内予算へ仮の月額を置くのは早い段階です。

保留料金表が出るまで固定額を約束しない

従量課金は「安い」という意味ではありません。対象資産数、実行頻度、タスク負荷、既存ライセンス、予算上限を確認できるまで、月額や投資回収期間を断定しないでください。

8月3日以降に確認する6項目

  • 提供: 自社テナントに表示されるか、申込制か
  • 契約: 必要なDefender製品、Security Copilotとの関係
  • 料金: SCU単価、タスク別消費率、予算上限
  • 日本: 日本語UI、サポート、データ保存場所
  • 統制: 承認対象、監査ログ、停止、ロールバック
  • 移行: プレビューからGAへ設定とデータを引き継げるか

未公表事項を空欄のまま残すことも、正しい導入判断です。
すべてを予想で埋めるより、確認日、確認先、担当者を決め、正式資料が出た時に更新できる評価表を作ってください。

企業が8月3日前に準備すること

Project Perceptionの申込画面を待つ間にも、企業側で決められることがあります
最初に整えるのはAIの設定ではなく、対象資産、責任者、承認、停止、評価の境界です。

  • 対象資産: 検証環境、低影響のコード、非機密データから範囲を決める
  • 所有者: 資産、脆弱性、修復作業の責任者を分けて記録する
  • 承認: 提案、検証環境、本番ごとに誰が許可するか決める
  • 停止: 想定外の変更、誤検出、障害で止める条件を明文化する
  • 復元: 変更前の状態へ戻す手順と担当者を用意する
  • 記録: 入力、判断、承認、実行結果を監査できるログへ残す
  • 評価: 検出数だけでなく引き継ぎ時間、修正時間、差し戻しを測る

エージェント型AIでは、必要最小限の権限、重要操作の承認、緊急停止、監査ログを先に設計する必要があります。
AIエージェント導入前チェックリストを使うと、観測と制御の抜けを部署間で合わせやすくなります。

出典: Microsoft Learn「Reduce autonomous agentic AI risk」(英語)

public previewを顧客データや基幹システムの自動修復へ直結させないでください。
評価は、提案のみ、検証環境での実行、人の承認を伴う本番実行の順に広げ、各段階で誤検出と復元時間を測ります。

評価中のAIへ想定以上の権限を渡すと、本番データまで到達することがあります。
評価中AIが本番データへ到達したセキュリティ事故も確認し、検証環境と本番環境の権限を分離してください。

自社の脆弱性対策へ実装する

Nationwideの公開事例から持ち帰るべきなのは、特定製品を買えば同じ成果が出るという結論ではありません
攻撃仮説、調査、承認、修復、再検証の流れを一つの運用として設計することが、本当の再現条件です。

実装公開事例を御社向けの仕組みへ変える

NationwideはMicrosoftが公開した第三者事例であり、ノーサイドの支援実績ではありません。一方、複数の役割をつなぎ、人が重要操作を統制する考え方は、御社の既存ツールや業務へ応用できます。

運営会社ノーサイドは、資産と業務の棚卸し、権限と承認の設計、既存システムとのAI連携、小規模実証、評価、運用まで、御社向けに設計・実装します。

Microsoft Defenderを利用していない企業でも、赤・青・緑の役割分担や、人の承認を残す設計思想は活用できます。
読者全員が特定の製品や契約を使っている前提にはせず、現在の資産管理、脆弱性診断、チケット、変更管理へどうつなぐかを考えます。

自社のどの工程から試すか、AIへどの権限まで渡すか、既存環境へどう接続するかを整理しきれない場合は、AI経営手帖のお問い合わせからご相談ください。
ノーサイドが、公開事例を御社の要件と安全基準へ置き換え、続行・停止を実測で判断できる仕組みまで一緒に組み立てます。

よくある質問

最後に、Project Perceptionの公開日、提供範囲、料金、修復権限について、2026年7月29日時点で確認できる答えをまとめます。
8月3日以降に正式資料が更新された場合は、最新情報を優先してください。

QProject Perceptionはいつから使えますか?

AMicrosoftは2026年8月3日にpublic previewへ入る予定と発表しています。2026年7月29日時点では開始前なので、実際の提供状態は8月3日以降に公式ページと自社テナントで確認してください。

QProject Perceptionは正式版ですか?

A正式版ではなくpublic previewの予定です。GAの日付とProject Perception固有のSLAは確認できないため、本番の自動修復を前提にせず評価環境から始めます。

QProject Perceptionは日本でも使えますか?

AMicrosoftは世界の顧客へ提供するとしていますが、日本語UI、日本向けサポート、対象テナント、データ保存場所の詳細は確認できません。世界向けという表現だけで日本の全環境に即時提供されるとは判断できません。

QProject PerceptionとSecurity Copilotの違いは何ですか?

AMicrosoftはSecurity Copilotを調査や会話を支援するAI、Project Perceptionを複数エージェントが連携して行動するシステムと説明しています。両者は置き換えではなく補完する位置づけです。

QProject Perceptionの料金はいくらですか?

ASCUを単位にした従量課金方式は公表されていますが、SCU単価、エージェント別消費率、必要ライセンスは確認できません。金額の見積もりは正式料金表の公開後に行う必要があります。

QProject Perceptionは自動で脆弱性を修正しますか?

A赤・青・緑のエージェントが発見、調査、修復を連携させますが、Microsoftは高い影響を伴う操作を人の承認下に置くと説明しています。完全放置の自動修復を前提にすべきではありません。

GLOSSARY

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2048 語を収録

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