アインシュタイン・トラストレイヤーとは
アインシュタイン・トラストレイヤーとは、Salesforceで生成AIを使う際に、顧客データの保護、回答の安全性、利用記録を支える機能や手順の集合です。AIへ情報を渡す前と、回答が業務画面へ戻る前の両側で安全策をかける考え方です。
英語表記:Einstein Trust Layer
2026年7月時点でSalesforce Helpはこの名称を継続して使っています。利用できる機能や条件はエディションとAI関連契約で異なるため、単独で購入すれば全社のAIを守れる製品とは限りません。
入力と回答の通り道に安全策を置く
利用者の質問には、閲覧権限を確かめたCRMの情報を加え、個人情報などを必要に応じて隠してから大規模言語モデルへ渡します。CRMは顧客情報を管理する仕組み、グラウンディングは社内の確かな情報を回答の根拠として添えることです。
生成された回答は、有害な表現などの確認を経て業務画面へ戻ります。監査証跡は、誰が何を依頼し、どのような結果を得たかを後から調べるための記録。
情報漏洩を自動でゼロにする仕組みではない
ゼロデータリテンションは、第三者の大規模言語モデル提供者にプロンプトや回答を保持させないための仕組みです。社内の権限設定、入力してよい情報の基準、Salesforce側の記録まで不要になるわけではありません。
Trust Layerがあることと、誤回答が起きないことも別問題です。根拠データが古い場合や、質問が曖昧な場合は、人が回答と元データを確認する余地を残します。
経営判断ではAIを許可する条件を決める
導入前に、扱えるデータ区分、利用できる職種、記録の保存方針、誤回答時の責任者を決めます。セキュリティ部門だけに任せず、営業や顧客対応の現場が実際に使うデータと判断場面まで含めて設計することが欠かせません。
Topic登場時の名称には「GPT」が入っていた
Salesforceが2023年7月19日に公開した発表では、当時の呼び名に「GPT」が含まれていました。現在の製品Helpはその3文字を外した表記です。古い導入資料を検索するときは両方を対象にすると、設計経緯を追いやすくなります。
アインシュタイン・トラストレイヤーに関するよくある質問
- アインシュタイン・トラストレイヤーがあれば情報漏洩を完全に防げますか?
- 完全な防止を保証するものではありません。閲覧権限、データマスキング、外部モデルでの保持制限などを支えますが、社内の入力ルールや権限設定、利用者教育も必要です。
- 単体のセキュリティ製品として導入できますか?
- Salesforceの生成AI機能へ組み込まれた仕組みとして案内されています。利用条件はエディションやAI関連の追加契約によって異なるため、対象機能と契約条件を確認してください。
- 外部の大規模言語モデルを使う場合にも役立ちますか?
- Salesforceは外部モデルへ渡す前後のデータ保護や保持制限をTrust Layerの役割として説明しています。ただし、利用するモデル、地域、契約によって条件が変わるため、実際のデータ経路を導入時に確認します。