GANとは
GANとは、2つのAIを競い合わせることで、本物そっくりのデータを生み出す機械学習の手法です。日本語では「敵対的生成ネットワーク」と呼ばれます。実在しない人物の顔写真のような、精巧な偽物を作り出せるのが大きな持ち味。2014年に考案され、画像を作るAIの発展を支えてきました。
偽造者と鑑定士が競い合う仕組み
GANのおもしろさは、役割の異なる2つのAIを戦わせるところにあります。一方は偽物を作る生成役、もう一方はそれが本物か偽物かを見破る判定役です。偽札をつくる人と、それを見抜く鑑定士の追いかけっこを思い浮かべるとつかみやすいでしょう。判定役にバレないよう生成役が腕を上げ、見抜こうと判定役も目を肥やす。この競争を何度も繰り返すうちに、生成役は驚くほど本物らしいデータを作れるようになるという発想です。
画像生成AIの土台を築いた
GANが登場したのは2014年で、ChatGPTが世に広まる8年ほど前のこと。文章をやりとりする対話AIが注目される前から、AIに何かを「作らせる」研究は着実に進んでいました。GANはその代表格で、写真のような画像を生み出す技術の流れをつくった立役者です。近年はより新しい方式も育っていますが、生成AIの歴史を語るうえで欠かせない一歩と言えます。
Topic「存在しない顔」やディープフェイクの生みの親
本物そっくりを作るGANの力は、便利さと危うさの両方をもたらしました。この世に実在しない人物の顔写真や、人の顔をすげ替えた偽の動画(ディープフェイク)は、GANの技術が土台になっています。誰の顔でもないのに本物に見える写真は、広告やゲームでは重宝されます。一方で、偽情報やなりすましに悪用される懸念もある。技術そのものに善悪はなく、使い方が問われる典型例です。
GANに関するよくある質問
- GANはいつからある技術ですか?
- 2014年に考案され、ChatGPTが広まる8年ほど前から「AIに何かを作らせる」研究を支えてきました。対話AIが注目される前から、写真のような画像を生み出す生成AIの土台を築いた立役者で、近年はより新しい方式(拡散モデルなど)も育っています。
- GANはどういう仕組みで本物そっくりを作るのですか?
- 偽物を作る生成役と、本物か偽物かを見破る判定役の2つのAIを戦わせます。偽札をつくる人と鑑定士の追いかけっこのように、判定役にバレないよう生成役が腕を上げ、見抜こうと判定役も目を肥やす。この競争を繰り返すうちに、生成役は驚くほど本物らしいデータを作れるようになります。
- ディープフェイクとGANは関係ありますか?
- 関係があります。実在しない人物の顔写真や、人の顔をすげ替えた偽の動画(ディープフェイク)は、GANの技術が土台になっています。広告やゲームで重宝される一方、偽情報やなりすましに悪用される懸念もある、便利さと危うさの両面を持つ技術です。