Lisp(りすぷ)とは

Lispとは、1958年にジョン・マッカーシーが考案した、コンピュータの歴史でも指折りに古いプログラミング言語です。長らくAI研究で好んで使われ、いまも改良版が現役で動き続けている、息の長い言語として知られています。

かっこだらけの独特な書き方

Lispを一目見ると、まずかっこ( )の多さに驚きます。その理由は、データもプログラム自体も「リスト=ものを並べた列」として表すという独特の設計。名前のLispも「List Processor(リスト処理系)」の略で、リストを扱うのが得意な言語であることを表しています。おもしろいのは、プログラムとデータが同じ形で書けること。これによってプログラムが自分自身を作り変えるような柔軟な処理がしやすく、知識を扱うAIの研究と相性が良いとされました。

AI研究を長く支えた言語

Lispは登場から数十年にわたり、アメリカのAI研究を支える定番の言語であり続けました。初期のエキスパートシステムMYCINも、中身はLisp製。当時、米国がLispを好んだのに対し、欧州や日本はProlog(プロログ)という別の言語を選んだという地域差もありました。現在ではClojureやSchemeといった改良版に形を変えながら、いまも使われ続けています。半世紀以上を生き抜いてきた、しぶとい言語といえるでしょう。

Topic「自動でゴミ捨て」のしくみはLispから生まれた

いまのPythonやJavaを使うプログラマーが、ほとんど意識せずに済んでいる便利な機能があります。それがガベージコレクション、つまり「使い終わったメモリを自動で片づけてくれるしくみ」です。これはもともと、1950年代末にLispのために発明されました。それ以前は、メモリの後始末をプログラマーが手作業でやる必要があったのです。何気なく使っている快適さの源が、こんなに古いAI言語にあったとは意外ではないでしょうか。

Lispに関するよくある質問

Lispを作ったジョン・マッカーシーはどんな人ですか?
「人工知能(AI)」という言葉そのものを1956年に提案したことで知られる研究者です。AIという分野の名づけ親が、その研究を支える言語Lispも生み出した、というつながりがあります。
Lispは古い言語ですが、今も使われていますか?
はい。1958年生まれですが、ClojureやSchemeといった改良版の形で今も使われています。現役で使われる言語としては、フォートランに次いで2番目に古いとされる長寿の言語です。
LispとPrologは何が違いますか?
どちらも初期のAI研究を支えた言語です。Lispはリスト(ものの並び)を柔軟に操る言語で、Prologは事実とルールを並べて答えを導く論理型の言語です。歴史的にはアメリカがLisp、欧州や日本がPrologを好む傾向がありました。

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