BabyAGI(ベビーエージーアイ)とは

BabyAGIとは、2023年3月に公開された、目的を1つ渡すと、自分でやるべきタスクを作り、実行し、その結果から次のタスクを生み出す、という流れを自動でぐるぐる繰り返すAIエージェントです。ChatGPTが広く使われ始めた約4ヶ月後に登場し、わずか約140行という小さなプログラムでありながら、後の「AIエージェント」ブームの火付け役になったことで知られています。難しく身構えるより、AIに自分で段取りを考えさせる発想を、最小限の形で示してみせた試作品と捉えると分かりやすいでしょう。

どう動くのか

仕組みはシンプルなループです。①目的に沿ってタスクを作る ②一つ実行する ③結果を踏まえて新しいタスクを生む ④優先順位を付け直す。これを繰り返しながらゴールへ近づこうとします。頭脳の役割はOpenAIGPTなどの大規模言語モデルが担い、過去にやったことを覚えておく「記憶」には、ベクトルデータベース(似た意味の情報を探しやすく貯めておく仕組み)を使いました。人が指示するのは最初の目的だけで、あとはAIが手順を考えて動く。この「自分で計画して実行する」流れこそが、当時は新鮮に受け止められました。

なぜ重要だったのか、いまはどうなっているのか

BabyAGIの功績は、言語モデルは、ごく短いコードでも、計画を立てて動き続けられる」ことを誰でも試せる形で示した点にあります。公開から1ヶ月のうちにAutoGPTやAgentGPTといった発展版が次々と登場し、「AIエージェント」という言葉が一気に広まりました。一方で当時の実力には限界もあり、同じ作業を延々と繰り返したり、その分だけ利用料がかさんだりと、そのまま実務に任せるには課題が残っていたのも事実です。なお最初のBabyAGIは2024年9月に更新を終え、いまは本番利用を想定しない実験的なプロジェクトとして作り直されています。歴史の出発点として押さえておきたい一語でしょう。

Topic作ったのは研究者ではなく「投資家」だった

これだけ影響を与えたBabyAGIですが、生み出したのは大手AI研究所の研究者ではなく、ベンチャーキャピタリスト(投資家)の中島陽平(Yohei Nakajima)氏でした。名前の「Baby」には、人間のように何でもこなすAGI(汎用人工知能)への“赤ちゃんのような小さな一歩”という控えめな思いが込められています。巨大な研究予算ではなく、個人の手元の実験が業界を動かしたところに、この時代らしさがにじんでいます。

BabyAGIに関するよくある質問

BabyAGIとAutoGPTは何が違うのですか?
どちらも2023年春に登場した初期の自律型AIエージェントです。BabyAGIはタスクを作って回すループを約140行の最小限で示した試作で、AutoGPTはその発想をより多機能に発展させた「拡張版のいとこ」のような位置づけでした。
BabyAGIは無料で使えたのですか?
プログラム自体は無料で公開され、誰でも入手できました。ただし頭脳役としてOpenAIのGPTを呼び出すため、その分のAPI利用料が別途かかります。ループで何度もAIを呼ぶ性質上、目的によっては費用がふくらみやすい点が指摘されていました。

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