自己報酬型言語モデルとは

自己報酬型言語モデルとは、AI自分の出した答えを自分で採点し、その点数を使って自分を鍛える仕組みのことです。2024年1月に発表された学習の考え方を指します。

英語表記:Self-Rewarding Language Models

背景には、人間による評価の「頭打ち」問題があります。AIを賢くする多くの方法は、人が「こちらの答えが良い」と教える作業に支えられてきました。ところが人を超える賢さを目指すと、人間の判断そのものが伸びしろの天井になってしまう。そこでこの手法は、モデル自身に審査員役を兼ねさせ、自作の問題に自作の採点で答え合わせをさせながら、評価する力と答える力を同時に育てます。

「自分で自分を採点したら、甘くなるのでは?」と感じる方もいるでしょう。もっともな疑問です。自分を強化し続けるループには、偏りが増幅される暴走のリスクもあり、研究自体もその限界に触れています。経営の観点では、学習データに人手の評価をつけるコストを抑えられる可能性が魅力でしょう。一方で、AIの自己採点を野放しにはできません。人間による最終チェックと併用する前提で捉えるのが現実的です。

Topic自作の答え合わせで、上位モデルに並んだ実験

論文によると、Llama 2という大規模言語モデルの70B(=約700億パラメータ)版にこの自己採点の反復を3回かけたところ、ある対話評価のベンチマークで、当時広く知られていた上位モデルを上回る結果が報告されました。先生役を外部から雇わず、自分で問題を作り自分で丸つけをして実力が伸びた、という点が興味深いところ。もちろん一つの指標での結果であり、すべてで勝ったわけではありません。

自己報酬型言語モデルに関するよくある質問

自分で採点すると評価が甘くならないのですか?
その懸念は研究でも指摘されています。自己強化のループは偏りが増幅する可能性があるため、人間による確認と組み合わせて使うのが現実的です。
この仕組みはそのまま実務に使えますか?
2024年発表の研究段階の手法で、限界も報告されています。人手評価のコストを下げる方向性として注目されますが、自己採点を野放しにせず最終チェックを残す前提で捉えるのが無難です。

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