リードスコアリングとは
リードスコアリングとは、見込み客(リード)一人ひとりの「買ってくれそうな度合い」を点数化し、営業がアプローチする優先順位をつける仕組みのことです。問い合わせや資料請求をしてくれた相手を、すべて同じ熱量で追いかけるのは現実的ではありません。そこで、有望そうな相手から順に手をかけられるよう、見込みの高さを数字で見える化するカテゴリの手法といえます。
英語表記:Lead Scoring
リードスコアリングの仕組み
点数のもとになるのは、大きく2種類の情報です。ひとつは役職や企業規模といった「その人がどんな相手か」を表す属性、もうひとつはサイトの訪問回数や資料のダウンロードといった「どう動いたか」を示す行動です。たとえば「料金ページを何度も見た人は意欲が高そうなので加点」というように配点します。AIを使う場合は、過去に成約した顧客の共通点を学び、似た特徴を持つリードを自動で高く評価します。データがたまるほど精度が上がっていくのが特徴でしょう。
推薦システムとの違い
名前の響きから混同されがちですが、リードスコアリングと商品推薦(推薦システム)は向きが正反対です。推薦システムは、買い手であるお客様に「あなたにはこの商品が合いそうです」と提案する仕組み。いっぽうリードスコアリングは、売り手である自社が「この見込み客から優先して攻めよう」と順位をつける仕組みです。お客様に勧めるのか、自社の動きを決めるのか。狙いがまるで違う点を押さえておけば、取り違える心配はありません。
ビジネスでの使われ方
営業の現場では、限られた人手を見込みの高い相手に集中させるために使われます。マーケティング部門が集めた大量のリードから、営業に渡すべき相手を絞り込む役割も担います。注意したいのは、スコアはあくまで確率であって、確定ではないこと。点数が低い相手も、時間をかければ有望な顧客に育つことがあります。配点のルールが本当に成約と結びついているか、定期的に見直す姿勢も欠かせないでしょう。
Topicスコアリング以前は「BANT」を営業が聞き出していた
データで自動採点する以前、見込みの高さは営業担当が会話の中で見極めていました。その定番が「BANT」という枠組みです。Budget(予算)、Authority(決裁権)、Needs(必要性)、Timeframe(導入時期)の頭文字で、もともとはIBMが提唱した法人営業のフレームワークとされます。予算はあるか、決める権限を持つ人か、本当に困りごとがあるか、いつ導入したいか。この4点を聞き出して脈の有無を判断していました。人が対面で探っていた勘どころを、行動データで補えるようにしたのがリードスコアリングといえます。
リードスコアリングに関するよくある質問
- スコアが何点を超えたら営業すべき、という決まった基準はありますか?
- 万能の基準はありません。自社の過去の成約データを見ながら、「この点数以上は受注につながりやすい」という線を自分たちで決めて運用します。事業や商材によって最適な水準は変わるため、動かしながら調整していくのが実情です。
- AIを使わないリードスコアリングもありますか?
- あります。担当者が経験をもとに「役職に何点、資料請求に何点」と手で配点する方式が古くからあります。AIを使うと、過去データから配点そのものを学んで自動化できる点が違いで、データが少ない段階では手動から始める企業も多いです。
- スコアの低いリードは切り捨ててよいですか?
- 切り捨てより「後回し」と考えるのが安全です。スコアは今この瞬間の確率にすぎず、低い相手も情報提供を続けるうちに有望な顧客へ育つことがあります。優先順位の目安として使い、機械的に捨てない運用が向いています。