Ideogram(アイデオグラム)とは

Ideogramとは、文章(プロンプト)から画像を作るAIサービスと、その中で動くAIモデルの名前です。画像の中に入れた文字を崩さずに描けることを、最大の売りにしています。運営するのはカナダのトロントに拠点を置くIdeogram, Inc.で、2023年8月にサービスを一般公開しました。

英語表記:Ideogram/運営会社:Ideogram, Inc.

文字を崩さずに描ける、とはどういうこと?

画像生成AIは、絵はうまくても、看板やポスターの文字がぐにゃぐにゃになったり、読めない記号になったりしがちでした。Ideogramは2023年8月の公開時、画像の中に筋の通った文字を描けることを、自社で一から作ったモデルの特長として打ち出しています。使い方の基本は、描かせたい言葉をプロンプトの中で引用符(” “)で囲むこと。囲んだ部分が、そのまま画像の文字になります。

ただし、日本の会社には大事な注意点が1つ。いちばん正確に描けるのは英語の文字で、日本語のようなローマ字以外の文字は、崩れたり描かれなかったりすることがあると、同社の手引き自身が書いています。同じ手引きは、見出しや短い文は得意な一方、長い文章はあとからデザインのソフトで足すよう勧めています。英語の店名やキャッチコピーには強くても、日本語の看板やチラシをそのまま任せるのは難しい、と考えておきましょう。

版は、どう変わってきた?

2025年3月に出た3.0は、手持ちの画像を見本に作風をそろえたり、使う色を指定したりできる版です。こうした作風の設定ができるのは、2026年10月時点でも3.0だけ。2026年6月3日に出た4.0は、同社として初めて、モデルの中身(重み)を公開した版。手元のコンピューターにダウンロードして動かせます(高性能なGPUが必要です)。ただし重みの利用規約は非商用が前提で、企業が使えるのは本番に出さない試験や研究開発の範囲まで。事業で使うには、別に商用ライセンスを結ぶ必要があります。

2026年10月時点で同社が看板と位置づけるのは、4.5です。Ideogramのモデルの中で、手持ちの画像を読み込んで「この部分だけ直して」と指示できるのはこの版だけで、何度直しても画像が荒れにくいことをうたっています。同社のアプリでは、OpenAIやGoogleなど他社が作ったモデルも選べます(有料プランかクレジットの購入が必要なものもあります)。

作った画像は、仕事で使える?

利用規約(2024年8月14日改定)によると、Ideogramは入力した文章や作った画像の権利を主張せず、商用での利用も制限していません。ただ、無料プランで作った画像は、すべて公開扱いです。規約上、公開された画像はほかの利用者が作り直し(リミックス)に使えます。新商品のロゴ案など社外に出したくないものは、作った画像を初めから非公開にできる有料プランで作るのが無難です。

規約には、ほかにも知っておきたい条件があります。同じような文章を入れれば、ほかの利用者が似た画像、あるいは同じ画像を作ることもありうる、と書かれています。商標として登録するロゴを作るなら、ここは見落とせない点でしょう。商用で使った結果の責任は負わない、と同社ははっきり断っており、第三者から権利の侵害を訴えられた場合などは利用者が補う決まりです。争いは原則として仲裁で解決し、使い始めてから30日以内に申し出れば、仲裁の決まりから外れることもできます。

料金の目安は?

同社の手引き(2026年10月1日時点の確認)では、無料プランは毎週30クレジット。Google・Apple・Microsoftのアカウントで登録した場合に限られます。有料のPlusは月約20ドル(年払いなら月約15ドル)で毎月2,400クレジット、Proは月約60ドルで7,500クレジット。1クレジットは1セントに当たり、画像1枚に使う量は、モデルや画質、枚数で変わります。

TopicGoogleの画像AI「Imagen」の論文の著者4人が、立ち上げに加わった

2023年8月22日にIdeogramが設立を発表したとき、創業チームとして7人の名前が挙がっていました。そのうちMohammad Norouzi氏、William Chan氏、Jonathan Ho氏、Chitwan Saharia氏の4人は、Googleの画像生成AI「Imagen」の論文(2022年5月・著者14人。ChatGPTの公開より半年前)にも名を連ねています。Ho氏は、拡散モデルで高画質な画像を作れることを示した2020年の論文の筆頭著者です。その論文の共著者のPieter Abbeel氏も、同社の最初の資金調達(約1,650万ドル)に出資者として加わっていました。

Ideogramに関するよくある質問

Ideogramで作ったロゴを、SVG(拡大しても荒れない形式)で書き出せますか?
できません。書き出せる形式はJPEG・PNG・WEBPです。PNGで書き出すには有料プランが必要で、無料で書き出せるのは元の大きさのJPEGまで(背景が透明な画像だけは、1KのPNGで書き出せます)。名刺や看板などに大きく使うロゴは、書き出したあとにデザインのソフトで線の形式に起こし直す前提で考えましょう。
有料プランをやめると、非公開にしていた画像はどうなりますか?
すでに非公開にした画像は、非公開のまま残ります。ただし解約後に新しく作る画像は公開扱いになり、公開をやめる操作をしようとすると、プランの案内が開きます。
画像の文字が1文字だけ間違っていたら、作り直すしかありませんか?
作り直さずに直す方法もあります。同社の手引きでは、まずもう一度作り、それでも1語だけ違うときは、編集の画面(Studio)でその部分だけをAIに直させるか、文字を打ち直せる層に分ける機能を使うよう案内しています。編集するには、いったん画像をダウンロードしてから読み込み直します。

あわせて読みたい記事