Deep Blue(ディープブルー)とは

Deep Blueとは、IBMが開発したチェス専用のスーパーコンピュータで、1997年に当時のチェス世界チャンピオンを破ったことで知られる歴史的なAIのことです。現役の世界王者を公式の対局で破った、世界初のコンピュータとして名を残しました。読みは「ディープブルー」。

1秒に2億局面を読む「力業」

Deep Blueの強さの源は、チェスに特化したハードウェアと、力任せの計算でした。1秒あたり2億もの局面を評価し、先を6手から8手、場面によっては20手以上も読みます。人間のように「ひらめき」で指すのではなく、膨大な選択肢を高速で調べ尽くし、最善手を選ぶ仕組み。チェス専用に設計した数百個の処理チップを積み、当時としては桁違いの計算力を備えていました。

いまのAIとは「学び方」が違う

Deep Blueは、今のChatGPTのようなAIとは仕組みが大きく異なります。自分でデータから学んだのではなく、チェスの強さを人間が数式(評価関数)で教え込み、あとはひたすら手を読ませたのがDeep Blueでした。これに対し、2016年に囲碁で世界トップ棋士を破ったAlphaGoは、自己対戦をくり返して自ら強くなっています。同じ「ゲームでAIが人間に勝つ」でも、力業の探索なのか、自分で学ぶ機械学習なのかで世代が分かれるわけです。

AI史に残るマイルストーン

Deep Blueがカスパロフを破ったのは1997年5月で、ChatGPTの一般公開(2022年11月)より25年も前の出来事です。知性の象徴とされたチェスの分野で機械が人間の頂点に勝てると世に示した点で、AIの歴史に欠かせない一台といえるでしょう。前年の1996年には逆にカスパロフが勝っており、ハードを増強しての再戦が雪辱の舞台になりました。

Topicバグの一手が、王者を惑わせた

1997年の再戦・第1局で、Deep Blueはコードの不具合から意図しない動作に入り、一見でたらめに見える手を指したとされます。ところがカスパロフはこれを「人知を超えた深い読み」と受け取り、その後の対局で平静を失ったと伝えられています。勝敗を分けたのは純粋な計算力ではなく、相手の思い込みだったのかもしれない、という逸話です。

Deep Blueに関するよくある質問

Deep BlueはAIの歴史でどれくらい重要ですか?
1997年5月、知性の象徴とされたチェスで現役の世界王者カスパロフを破った世界初のコンピュータで、ChatGPTの一般公開(2022年11月)より25年も前の出来事です。前年1996年は逆にカスパロフが勝っており、ハードを増強しての再戦が雪辱の舞台になりました。機械が人間の知の頂点に勝てると世に示したマイルストーンです。
Deep Blueはどうやってチェスで勝ったのですか?
チェスに特化したハードウェアと、力任せの計算が強さの源でした。1秒あたり2億もの局面を評価し、先を6手から8手、場面によっては20手以上も読みます。人間のような「ひらめき」ではなく、膨大な選択肢を高速で調べ尽くして最善手を選ぶ仕組みです。
Deep Blueは今のChatGPTのようなAIと何が違いますか?
Deep Blueは自分でデータから学んだのではなく、チェスの強さを人間が数式(評価関数)で教え込み、あとはひたすら手を読ませました。これに対し2016年に囲碁で勝ったAlphaGoは自己対戦をくり返して自ら強くなっており、力業の探索か、自分で学ぶ機械学習かで世代が分かれます。