利用規定とは
利用規定とは、サービスやシステムを使う人に対して「してはいけない使い方」を定めたルールです。AIの分野では、生成AIを提供する企業が、利用者に守ってほしい禁止事項をまとめたものを指します。法律そのものではなく、提供側と利用者の間で交わす約束ごとと考えると分かりやすいでしょう。
英語表記:Acceptable Use Policy(略称AUP)
どんな使い方が禁じられるのか
生成AIの利用規定には、どんな禁止事項が並ぶのでしょうか。たとえばAnthropic(Claudeを提供する企業)の規定では、違法行為、マルウェア(悪意あるソフト)の作成、武器の開発、児童の搾取、誤情報や選挙妨害、詐欺などが明確に禁じられています。さらに、医療・金融・雇用・法務といった人の暮らしを左右する用途では、AI任せにせず人によるチェックを入れ、AIを使ったことを相手に伝えるよう求めています。
利用規約(ToS)との違い
よく混同されますが、利用規定は利用規約(ToS=サービス全体の契約条件)の一部に当たることが多い仕組みです。利用規約が料金や責任範囲まで含む広い契約だとすれば、利用規定はそのうち「使い方の禁止事項」に絞った部分、と捉えると分かりやすいでしょう。
企業が気をつけたいこと
業務で生成AIを使うなら、自社の使い方が提供元の利用規定に触れていないかを確かめておきたいところ。規定に反すると、利用の制限やアカウントの停止につながるおそれがあります。せっかく業務に組み込んだAIが急に使えなくなれば、現場は止まってしまうでしょう。社内で生成AIを展開する前に、禁止事項を周知しておくのが安全な進め方です。
Topicもとは「商売禁止」のネットのルールだった
「Acceptable Use Policy」という言葉は、初期のインターネットから来ています。米国の学術ネットワークNSFNETが1989年に定めた利用規定は、回線を研究と教育のためのものと位置づけ、商売(商用利用)を禁止していました。いまでは当たり前のネット通販やネット広告も、当時はルール違反だったわけです。1992年の法改正で商用利用が解禁され、そこから今日の巨大な商用インターネットが広がりました。「使い方を縛るルール」が時代とともに姿を変えてきた一例といえるでしょう。
利用規定に関するよくある質問
- 利用規定は法律ですか?
- 法律ではありません。サービスの提供者が契約として定めるルールです。そのため、破った場合にまず生じるのは法的な処罰ではなく、利用の制限やアカウント停止といった契約上の措置です。
- 無料プランでも利用規定は適用されますか?
- 原則として、有料・無料を問わずすべての利用者に適用されます。再販業者を通じて使う場合も対象とされることが一般的です。
- 禁止事項は提供会社ごとに同じですか?
- 違法行為や児童搾取などの核となる禁止は各社で共通しがちですが、対象範囲や細かな線引きは会社や時期によって変わります。使う前に、その会社の最新の規定を確認するのが確実です。