パーセプトロンとは
パーセプトロンとは、人間の神経細胞のはたらきをまねた、最も基本的な「人工ニューロン」のことです。1957年から58年にかけてフランク・ローゼンブラットが考案しました。今のニューラルネットワークや深層学習をかたちづくる、いちばん小さな部品の原型にあたります。
どんな仕組みなのか
パーセプトロンの動きはとても素朴です。いくつかの入力それぞれに「重み(重要度)」をかけて足し合わせ、その合計がある一線を超えたら「はい」、超えなければ「いいえ」と答える。たったこれだけです。たとえば「メールが迷惑メールかどうか」のような、二つに分ける判断を学習で身につけます。この単純な部品をたくさん重ねたものが、今のニューラルネットワークだと考えると、両者のつながりが見えてきます。
期待と挫折、そして復活
登場時のパーセプトロンは大きな期待を集めました。しかし1969年、ミンスキーとパパートが単層のパーセプトロンでは解けない簡単な問題があると示します。これをきっかけに研究の熱は急速に冷め、「ニューラルネットワークの冬」と呼ばれる停滞期が10年以上続きました。もっとも、部品を何層も重ねれば壁を越えられることが後に分かり、その流れが現在の深層学習につながります。一度は行き詰まった技術が時を経てよみがえる、AIらしい浮き沈みの一場面です。
Topic「自分の存在を意識する機械」と報じられた1958年
パーセプトロンが発表された1958年、大手紙ニューヨーク・タイムズは海軍の説明をもとに、これを「歩き、話し、見て、書き、自分自身を複製し、やがて自分の存在を意識するようになると期待される電子計算機の萌芽」と報じました。実際には二つに分けるだけの素朴な仕組みです。AIをめぐる期待先行の報道は、半世紀以上前から繰り返されてきたという、よい戒めになる逸話です。
パーセプトロンに関するよくある質問
- パーセプトロンはニューラルネットワークとどう関係しますか?
- パーセプトロンは最も基本的な「人工ニューロン」で、ニューラルネットワークや深層学習を形づくるいちばん小さな部品の原型です。入力に重みをかけて足し合わせ、合計がある一線を超えたら「はい」と答える素朴な部品を、たくさん重ねたものが今のニューラルネットワークです。
- パーセプトロンには浮き沈みがあったのですか?
- ありました。1958年の登場時は大きな期待を集めましたが、1969年にミンスキーとパパートが単層では解けない簡単な問題があると示すと研究熱は急速に冷め、「ニューラルネットワークの冬」と呼ばれる停滞が10年以上続きました。後に層を重ねれば壁を越えられると分かり、現在の深層学習につながります。
- 登場時はどう受け止められたのですか?
- 1958年、ニューヨーク・タイムズは海軍の説明をもとに、これを「歩き、話し、見て、書き、自分自身を複製し、やがて自分の存在を意識するようになると期待される電子計算機の萌芽」と報じました。実際は二つに分けるだけの素朴な仕組みで、AIをめぐる期待先行の報道が半世紀以上前から繰り返されてきたことを示す逸話です。