メタクソ化とは

メタクソ化とは、デジタルプラットフォームが利用者を集めた後、取引先や自社の利益を優先し、サービス品質を徐々に落とす過程を表す俗語です。Cory Doctorow氏がChatGPT一般公開の2日前にあたる2022年11月28日に使い始め、2023年の論考で利用者、事業者、プラットフォーム自身の順に価値が移る三段階を説明しました。

英語表記:enshittification

「改悪」を三段階で読み解く

第一段階では便利さや低価格で利用者を集め、第二段階では広告主や販売者などの事業者を優遇します。利用者と事業者が他へ移りにくくなったら、第三段階で両方から利益を吸い上げる。これが提唱者の説明です。ただし、すべてのサービスが必ずこの順で衰退すると証明された法則ではありません

AI・SaaS調達で見るべき信号

生成AI機能やSaaSを選ぶ際、導入時の無料枠や便利さだけで判断すると、後の契約変更に弱くなります。データを他社へ移せるか、APIで外へ接続できるか、推奨結果に広告主の都合が入るかを確かめる。価格表より先に「出ていけるか」を問うことが、ベンダーロックインへの備えになります。

Topic下品さごと「今年の言葉」に

アメリカ方言学会は、enshittificationを2023年の「今年の言葉」に選びました。下品な語感を隠さないからこそ、便利だったサービスが落ちていく不満を一語にできたのでしょう。同学会は、正式に英語へ認定する投票ではないことも明記しています。

メタクソ化に関するよくある質問

メタクソ化は単なる値上げのことですか?
単なる値上げだけではありません。利用者と事業者をロックインした後、価格、広告、推奨、取引条件などを自社に有利な方向へ変え、品質を落とす過程全体を指します。
メタクソ化はAIサービスだけの現象ですか?
AIサービスだけではありません。元はオンラインプラットフォーム全般の劣化を説明する概念で、生成AI機能を組み込んだSaaSの調達にも応用できます。

あわせて読みたい記事