ISO/IEC 42006とは
ISO/IEC 42006とは、AIの管理体制を審査・認証する「認証機関」の側が満たすべき要件を定めた国際規格です。2025年に発行されました。AIマネジメントシステムの認証規格であるISO/IEC 42001と対になり、その認証の信頼性を裏側から支えます。
英語表記:Information technology – Artificial intelligence – Requirements for bodies providing audit and certification of artificial intelligence management systems
認証機関に課される「資格要件」
この規格が対象にするのは、企業ではなく審査・認証を行う機関のほうです。土台になっているのは、あらゆるマネジメントシステム認証機関に共通の要件ISO/IEC 17021-1で、そこにAI特有の上乗せ要件(審査員に求める専門知識、審査に必要な日数の算定方法など)を加えています。AIを審査するには、通常のIT監査とは違う知見が要る。その力量を国際的にそろえる狙いがあります。
企業にとっての意味は「認証の中身の信頼性」
一般企業がこの規格に直接対応する場面はほとんどありません。それでも経営に効くのは、「ISO/IEC 42001を取得した」という言葉の中身が信頼できるかどうかを、この規格が支えているからです。取引先がAIの認証を掲げていたとき、その認証がきちんと力量のある機関の審査を経たものかという安心材料につながります。認証を「飾り」で終わらせない仕組みだといえるでしょう。
Topic「認証する側」を認証する、二段構えのしくみ
ふつう認証と聞くと、企業が審査を受けて証明書をもらう姿を思い浮かべます。ところがこの規格が見ているのは、その審査をする機関の側です。企業を認証する機関にも国際的な資格要件を課し、認証そのものの質を担保する。いわば「認証する側を認証する」二段構えになっているわけです。先に整ったAIマネジメントの認証規格を、信頼面から下支えする役回りだと捉えると分かりやすいでしょう。
ISO/IEC 42006に関するよくある質問
- ISO/IEC 42001を取りたい企業も、この規格に対応する必要がありますか?
- いいえ。これは審査・認証を行う機関に向けた規格で、認証を受ける一般企業が直接対応するものではありません。企業に効くのは、審査機関がこの基準を満たすことで認証の信頼性が高まる点です。
- いつ発行された規格ですか?
- 2025年に発行された比較的新しい規格です。2023年12月に登場したISO/IEC 42001の認証を、機関の力量面から支える土台として整えられました。