DX認定(でぃーえっくすにんてい)とは

DX認定とは、DXに取り組む準備が整った企業を、国が認定する制度です。「情報処理の促進に関する法律」という法律にもとづき、申請した企業のうち一定の基準を満たすものを経済産業省が認定します。認定されると「DXに本気で取り組む会社」だと国のお墨付きが得られるのが大きな特徴。資格のように個人が取るものではなく、企業そのものが対象になる点が、まず押さえどころでしょう。

正式名称:情報処理の促進に関する法律に基づく認定制度(DX認定制度)

何を満たせば認定されるのか

認定の物差しになるのが、経済産業省の指針デジタルガバナンス・コードです。この指針が示す基本的な事項に対応できていると示せれば、認定の対象になるのです。具体的には、DXの方針や戦略を経営者が示し、推進体制を整え、情報発信しているといった点が問われます。国はこの状態を「DX-Ready(変革の準備が整った状態)」と呼びます。最先端の技術を導入済みであることまでは求められません。まずは経営として方向を定め、土台を整えているか。そこが見られるわけです。

DX銘柄との違い

名前が似ているDX銘柄とよく混同されますが、性格はまるで違います。DX認定は、企業が自分で申請し、基準を満たせば取得できる制度。上場・非上場を問いません。これに対しDX銘柄は、国と東京証券取引所が上場企業の中から優れた会社を選び出す表彰で、いわば狭き門です。順序でいえば、まずDX認定で準備状態を示し、その先に銘柄選定という高い目標がある、という関係になります。混同したまま「うちもDX銘柄を申請しよう」と考えると、的が外れてしまうでしょう。

取得するメリット

経営の視点では、いくつかの実利があります。認定事業者はIPA(情報処理推進機構)のサイトで公表され、認定ロゴをホームページや名刺に使えるため、対外的な信頼づくりに役立つでしょう。さらに、中小企業向けの融資や税制、人材育成といった国の施策で、優遇の要件として使える場面もあります。取引先や採用候補者に「DXに前向きな会社」と伝わる効果も見込めるでしょう。ただし認定には有効期間があり、取りっぱなしにはできません。継続には更新の手続きが必要になります。

Topic「DX-Ready」はゴールではなく、スタートライン

DX認定を取ると「うちのDXは完成した」と受け取りたくなります。けれど国の位置づけはむしろ逆。経済産業省はDXの進み具合を「準備前」「DX-Ready」「DX-Emerging」「DX-Excellent」の4段階に分け、DX認定はその2段階目=準備が整った入口に当たります。つまり認定は「これから本格的に変わっていく出発点」。ゴールテープではなくスタートラインだと捉えると、認定後にやるべきことが見えてくるのではないでしょうか。

DX認定に関するよくある質問

中小企業や非上場の会社でもDX認定は取れますか?
取れます。企業規模や上場の有無は問われず、基準を満たして申請すれば中小企業でも認定の対象になります。むしろ取引先や金融機関への信頼を示す手段として、中小企業が活用する例も少なくありません。
認定を受けると、補助金や優遇は自動的にもらえるのですか?
自動ではありません。DX認定はあくまで国の施策で優遇を受ける際の前提条件の一つになりうるもので、認定だけで補助金が交付されるわけではありません。実際の支援は各制度の要件を別途満たす必要があります。
DX認定の申請には費用がかかりますか?
申請そのものに手数料はかかりません。オンラインで申請する仕組みが整えられています。ただし、申請に向けて方針や体制を整理する社内の準備には、相応の時間と手間がかかります。

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